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2020年10月25日、日曜日、大阪ステーションシティシネマ(スクリーン⑪)の様子です。
私が鑑賞した『ストレイ・ドッグ』は公開規模が小さい事もあり、場内なかなか盛況なのは良いのですが・・・本編が始まる暗闇時に席を探して私の隣に来たおっさん、マジ迷惑(怒)・・・序盤集中できんかった。
『ストレイ・ドッグ』
解説:『インビテーション』などのカリン・クサマがメガホンを取ったフィルムノワール。過去の潜入捜査の失敗に今もとらわれている刑事に迫る。『ラビット・ホール』などのニコール・キッドマンが主人公を演じ、『猿の惑星』シリーズなどのトビー・ケベルや、『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』などのタチアナ・マズラニーらが共演。ニコールは銃撃戦などのアクションにも体当たりで挑み、本作で第76回ゴールデン・グローブ賞女優賞(ドラマ)にノミネートされた。
あらすじ:17年前、ロサンゼルス市警の刑事エリン(ニコール・キッドマン)は、 FBI捜査官のクリス(セバスチャン・スタン)と共に犯罪組織に潜入するが失敗。彼女はそのトラウマから酒に溺れるようになり、今では同僚や元夫、16歳の娘も寄り付かなくなり、孤独な日々を送っていた。あるとき、エリンは紫色に染まった1枚のドル紙幣が入った差出人不明の封筒を受け取る。
この映画の主人公であるニコール・キッドマン演じる女刑事エリンは、会う人みんなから、「酷い顔してるな。少し休んだらどうだ?」って言われている。
たしかに、ノーメイクにもほどがあるやろ!というニコールのドすっぴんで死にそうに疲れた顔色は酷く、近年の美魔女ニコールを見慣れたファンにはショッキングな映画です。
普段は酒に溺れ最愛の一人娘からも避けられている女刑事エリンは、17年前の潜入捜査における強盗事件時による失敗を引きずって生きている。
この映画はそんな自堕落から目覚めたエリンが、射殺死体の転がるある現場で同僚たちから厄介払いされながら、「私はこの事件の犯人を知っている」という意味深な言葉を残す場面から始まるのですが・・・。
この作品はエリンがFBI捜査官クリス(セバスチャン・スタン)と潜入捜査する17年前のトラウマを小出しに回想シーンとして挿入していくのですが、今の映画界で流行りの幾つもの時間軸をクロスして描くので、テンポが悪く見ていて混乱してくるのですよ。
実はネタバレすると、本編と思われていたシーンの数々も、実は回想シーンだという、この映画のトリッキーな部分が効果的ではなく、この映画をつまらなくしている(爆汗)・・・。
この映画は2018年度のアメリカ映画なのですが、フィルムノワールを狙ったダークな湿り気を出す事には成功しているのですが、暗く重いテンポはせっかく普通に面白いアイデアに溢れた素材を活かしきれていない気がしました。121分がダラダラ長く感じる。
そこそこ意外性のあるどんでん返し的な結末を迎えたときに、「結局はそう見せたいだけですか?」としか見る側に与えられなければ、映画はしんどいね。
そんなニコール・キッドマン演じる刑事エリンが思い描いた幸せに、たどり着けなかった因果応報という部分はなかなかやるなという語り口だけにもったいない(爆汗)・・・。
[2020年10月25日、『ストレイ・ドッグ』、大阪ステーションシティシネマ・スクリーン⑪にて鑑賞]