ナニワのスクリーンで映画を観るということ。

大阪の映画好きゾンビまんです。 映画館のスクリーンで映画を観るということ。

2015年02月

本日はシネリーブル梅田で久々に映画のハシゴしてきました。
この記事では午後から鑑賞した作品を紹介します。


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『君が生きた証』のチラシとリーフレットです。



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本日のシネリーブル梅田の様子です。
このシネコンには自転車でいつも行きます。今朝もむちゃくちゃ寒かったですわ。
『君が生きた証』という作品、大阪では本日から公開。




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パンフです。





『君が生きた証』


解説:『ファーゴ』などで独特の存在感を放つ名優ウィリアム・H・メイシーの初監督作。銃乱射事件で死んだ息子の遺(のこ)した楽曲を自らが歌っていこうとする父親と、その曲に心打たれたミュージシャン志望の青年が、音楽を通じて再生していくさまを描く。主演のビリー・クラダップは、彼とバンドを組む青年役のアントン・イェルチンと一緒に、実際に歌とギター演奏を披露。そのほか『スプリング・ブレイカーズ』などのセレーナ・ゴメス、メイシー監督の妻フェリシティ・ハフマンらが脇を固める。


 


あらすじ:銃乱射事件で息子がこの世を去りすさんだ生活を送るサム(ビリー・クラダップ)は、別れた妻から息子が遺(のこ)した自作曲のデモCDを渡される。その曲を聴き息子のことを何も知らなかったことに気付いたサムは、遺品のギターを手に息子の曲を場末のライブバーで演奏する。その演奏に魅了された青年のクエンティン(アントン・イェルチン)はサムを説得し、年の離れた2人でバンドを結成するが……。


 


 


 


 1990年代の大傑作映画『ブギーナイツ』の劇中、人前でもどこでも他人とセックスする妻に悩まされ、遂には妻を射殺し、自分も自殺するという映画プロデューサーを演じていたのがウィリアム・H・メイシー。
おもろい俳優さんが登場したと、当時私は強い印象を持ったものです。
以後、名バイプレーヤーとして活躍するウィリアム・H・メイシーが初監督した『君が生きた証』という作品、とても俳優の初監督作品とは思えないほどの素晴らしい作品でした。


 大きな契約をまとめた宣伝マンのサムは、祝杯をあげようと大学生の息子ジョシュを呼び出す。
ジョシュは大学の寮で作曲活動に夢中になっている青年。
ジョシュに約束をすっぽかされたサムは、息子の大学で銃乱射事件が発生し、ジョシュが帰らぬ人となった事を知る。


その2年後・・・サムは会社を辞め、荒んだボート暮らしをして飲んだくれているんですが、訪ねて来た別れた妻から、生前にジョシュが書き溜めた曲のデモCDを渡される。
息子の曲をギターで爪弾き始めたサムは、場末のライブバーに飛び入り参加し、息子が遺した曲を披露するんですが、それを聴いて魅了されたクェンティンという若者に付きまとわれるうちに、親子ほど年の違うクェンティンの仲間たちとバンドを組む事になるんですよね。


 この作品は語り口が実に巧妙。
息子を亡くした喪失感に苦しむサムは、クェンティンと組んだバンドが人気を獲得して成功していくという過程で、本来なら心が癒されていくはずですよね?
ところがサムは、バンドが成功していく中で、息子が遺した曲を広く世間に披露する事をためらうばかりなんですよ・・・。
サムは人に言えないある事実(秘密)に苦しんでいた・・・というお話です。


 この作品はね、ある意味、息子を救えなかった父親の親心を抉り出した作品で、「どんな事があっても、自分の子供を守って味方してやれるのは親しかおらんやないかい」という作品なんですよ。
一時はバンドで成功しかけたサムが、再び一人になってライブバーで歌うラスト、サムを知る人々は、それまでとは違う心構えでサムの歌を聴いて言葉を失う・・・。
このラストシーンは色んな意味で深く胸に突き刺さってくる・・・。


 [2015年、2月28日、『君が生きた証』、シネリーブル梅田1にて鑑賞]





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仕事で大きな契約を勝ち取ったサム(ビリー・クラダップ)は、大学の寮にいる息子ジョシュをバーに呼び出すんですね。祝杯をあげる為に。
ところが、約束をすっぽかされたサムは、待ち合わせの店のテレビで、ジョシュの大学で銃乱射事件が起きた事を知る。
ジョシュはその事件で帰らぬ人となる。
マスコミに追い回されるサムは、以後酒に溺れるようになります。








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サムは息子を失って2年後、湖に浮かぶボートで自堕落な生活を送っていた。
そこへ別れた妻が来訪し、サムに息子が遺した曲のデモを渡す・・・「あの子が音楽好きなのはあなたの影響だから」と。
最初は拒絶するサムなんですが、曲を聴いて、自分がいかに息子の心を知らなかったのかと思い知らされる。
息子の曲を理解し始めたサムは、ライブバーの飛び入り演奏で息子の曲を披露。
その曲に感動した若者クエンティン(アントン・イェルチン)は、「もっと曲をいろんなところで披露すべき」だと、サムにつきまとうようになる。







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音楽的才能のあるクエンティンは、サムの曲をアレンジする。バンドの必要性を感じたクエンティンは、自分の仲間を強引に誘い、サムとバンドを組むようになるんですね。
ひとりのおっちゃんと若者たちのバンドは、やがて町の人気バンドへ成長していく。






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実はクエンティンという若者はかなり奥手でシャイ。
そんなクエンティンに、まるで父親のように人生訓をたれるサム(笑)・・・。
バンドはイベントに参加し、メジャーデビュー寸前までいくんですが、息子が遺した曲を演奏する事をなぜかサムは拒否し始めるんですよね・・・。



ハイ! ここからネタバレします。
ネタバレに触れないと、この作品の真のテーマを伝えられないから。
観覧に注意してください。




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実はサムの息子ジョシュは、銃乱射事件の加害者だった。
6人の命を奪い、ジョシュ自身も死んでしまった。
息子の死に加え、息子が犯した大きな罪からサムは逃避していたんですよね。
その事実を知ったクエンティンは当然怒り、サムの息子の曲を演奏したくないと言い出す。
バンドを離れて、ようやく息子の犯した罪と向き合う事ができたサムは、ひとりライブバーで飛び入り出演し、息子の罪を告白したうえで、息子の遺した曲を歌う(ここは見ていて痛々しいし、劇中の観客同様、映画を見ている私もなんとも言えない複雑な気持ちになる。でも、それはキツいな、アカンやろと思いながらも、サムの気持ちが伝わってきて泣きそうになった)






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この作品の監督で、自らもライブバーの店長として出演するウィリアム・H・メイシー。
この作品ね、人々の心を揺さぶる素晴らしい曲を書く若者が、どうして無差別殺人という罪を犯してしまったのか?・・・という部分はあえて掘り下げていないんですよね。
この作品は残された人々の再生がテーマですから。

最近も中学生惨殺事件で高校生が逮捕された。
逮捕された子供のバカ親につける薬といえるような映画ですよ。『君が生きた証』という作品は。
生きてる以上、どれだけ重い十字架を背負ってしまったとしても、人は前を向いて歩くしかないというのがこの作品のテーマなんですよね。
そんな人間の再生のお話に大きく音楽が絡んでいるところが作り手のセンスの良さ。
劇中、サムがクエンティンに言います、「人に人生を狂わされるのは辛い。でも、それを人のせいにするのはやめよう。生きてる限りは前を向くことをやめてはいけない」と。
“親心”を感じさせながら、強烈に“贖罪”とは何か?を考えさせてくれる映画でした。


 


本日は1994年度・下半期に公開された映画の新聞広告を紹介します。
(広告はすべて関西版です)


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まずは混合広告2種です。
上段は上半期終盤のモノですね。
『シンドラーのリスト』と『沈黙の要塞』は劇場で見ました。
下段は『メジャーリーグ2』だけ嫁さんと見ましたわ。





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これ、サブリミナル効果を狙う為に劇場にバラの香りの香水が撒かれて上映されていたんですが、千日前・国際劇場のスクリーンからの音量が小さくてセリフが聞こえなくてね(汗)・・・私は耳が遠いもんで。
まったく意味がわからんかった。
セリフが聞こえていた嫁さんも、「ぜんぜんおもろない映画」とバッサリ。





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これらの作品は劇場で見逃しました。
実はこの時期、私は秋に予定の結婚式の準備などで忙しくてね(汗)・・・。





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コレ、結婚式の翌日に嫁さんと一緒にお休みをもらって観に行ったんですよ。
私は疲れていたから途中で爆睡した挙句、帰りに三番街シネマの階段からコケて落ちましてね〈爆汗)・・・。
嫁さんと通りがかったカップルに助けられてね・・・忘れられんわ(笑)・・・。




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これはエディ・マーフィの人気が下降した時の続編やったんで地味な存在ですが、おもろかったです。
監督があのジョン・ランディスなんですよね。
いきなり自動車整備のおじさんのミュージカルで始まるという作風に、ジョン・ランディスらしさが溢れてました。




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これは私的に記念すべき作品。
新婚時代って、いつも夫婦一緒にいるでしょ?
私は休日の朝から映画に行きたかったんで、結婚後に嫁さんの許可をもらってひとりで観た映画(汗)・・・。
嫁さんも、「こいつはモテないから浮気の心配なし」と理解して信用してくれた(爆)・・・。
でも、この時から私はタランティーノの作風とは合わない。
見事な野郎のカマ掘りシーンには笑ってしまったんですが(爆)・・・。




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これは爆弾処理班と爆弾魔の対決を描いた作品で面白かった。
この頃からアクション映画は爆弾ブームになっていきました。




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まだ映画館が残っていた時代、こういうリバイバル公開も盛んでしたね。




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『バッドガールズ』はモロに『ヤングガン』の女性版でした。
豪華で魅力的なキャストでした。




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これはブルース・ウィルス主演のエロ・サスペンスで、オチを読めなかった私の嫁さんが「めっちゃおもろい」と絶賛した映画(爆)・・・。
当時、この作品をテレビで紹介した女性アナが、「なんで全裸のブルース・ウィルスの股間にボカシを入れるのか。彼の意気込みが一番表れている部分なのに」って(超爆)・・・。




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これはジャン・クロード・ヴァン・ダム主演のタイムトラベラー・アクション。
監督が『カプリコン1」のピーター・ハイアムズなんで、凄く面白かった。





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1994年、下半期はコレに尽きる。
ジェームズ・キャメロン渾身のアクション・コメディ超大作『トゥルー・ライズ』
超満員の劇場がバカウケでした。
シュワちゃんが一番ノッてる時期やね。


この年に私は結婚してるので、もう結婚生活21年ですよ・・・。
私は入籍したのが2月で、先日も結婚記念日を忘れていて嫁さんに指摘されて焦ったんですが〈爆汗)
嫁さんも、「日々が忙しすぎて、記念日もめんどくさくなってきたから言わんかった」やて(超爆)・・・。



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『アメリカン・スナイパー』の宣材とパンフです。



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今朝の大阪ステーションシティシネマの様子です。
『アメリカン・スナイパー』、朝から多くのお客さんが詰めかけていました。
一番大きなシアターの大スクリーンで鑑賞できて良かったです。




『アメリカン・スナイパー』

解説:アメリカ軍で最も強い狙撃手と呼ばれた、クリス・カイルの自叙伝を実写化したドラマ。アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズ所属のスナイパーであった彼が、イラク戦争で数々の戦果を挙げながらも心に傷を負っていくさまを見つめる。メガホンを取るのは、『ミリオンダラー・ベイビー』などのクリント・イーストウッド。『世界にひとつのプレイブック』などのブラッドリー・クーパーが主演を務め、プロデューサーとしても名を連ねている。戦争とは何かを問うテーマに加え、壮絶な戦闘描写も見もの。

 

あらすじ:イラク戦争に出征した、アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズの隊員クリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)。スナイパーである彼は、「誰一人残さない」というネイビーシールズのモットーに従うようにして仲間たちを徹底的に援護する。人並み外れた狙撃の精度からレジェンドと称されるが、その一方で反乱軍に賞金を懸けられてしまう。故郷に残した家族を思いながら、スコープをのぞき、引き金を引き、敵の命を奪っていくクリス。4回にわたってイラクに送られた彼は、心に深い傷を負ってしまう。

 

 

 

84歳になるイーストウッド監督。
戦中に生まれ、アメリカの戦争の歴史を見守ってきた生き証人のような彼が、どのように終わらない戦場での悲劇を映画にするのか興味を持って鑑賞しました。
実にイーストウッドらしい、どの角度からも解釈が可能な戦争映画でした。

 主人公のクリスという男は、30にして愛国心に目覚め、特殊部隊ネイビーシールズの狙撃手になるんですが、映画はクリスの幼少期から結婚して家庭を持ち、やがて出撃して敵から懸賞金を懸けられてしまうほどの伝説のスナイパーになるまでを丁寧に描いています。

 味方を援護するためには女子供までも狙撃しなければならないという過酷な任務に就くクリスは、ターゲットを狙う間も電話で妻と会話しているんですね。
そんな風景の持つ違和感が戦争の矛盾を見事にあぶり出しているんですが、だからと言って完全な反戦映画ではないところがイーストウッドですね。

 あの9・11同時多発テロを見て戦場へ向かう決意をしたクリスを描きながら、イーストウッドはね、「戦争のない時期が長く続けばいいさ。しかし、大国であるアメリカは、自国を守る為には戦わなくてはならないという現実もあるんだよ。
しかし、戦場で戦って伝説の英雄になっても、心に大きな傷を負って家庭を犠牲にするヤツが大勢いてね。俺はそういう野郎たちが哀れで、また、愛おしくてたまらない。
まぁ、とりあえずビールでもどうだい? 一緒に飲みながら考えようじゃないか・・・」
イーストウッドがひとりのスナイパーを通して、そう静かに囁いているような映画でした。
国によっては捉え方が大きく異なる作品でしょうね・・・。

 

[2015年、2月21日、『アメリカン・スナイパー』、大阪ステーションシティシネマ・スクリーン1にて鑑賞]







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冒頭、戦場で味方を守る為に女と子供を射殺するクリス(ブラッドリー・クーパー)
映画はソコから時代を遡り、クリスが父親からの影響で、戦闘的かつ愛国心にあふれた人物に成長するまでを丁寧に見せています。
厳しい訓練に耐えてネイビーシールズの狙撃手になったクリスは、その凄腕で何人もの味方を救い、相手から恐れられる伝説のスナイパーとして名を馳せる。






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クリスは酒場で出会ったタヤ(シエナ・ミラー)と結婚し、子宝にも恵まれるんですが、戦場から帰還するたびに好戦的になるクリスにタヤは不安を感じる。
タヤはクリスに言う、「あなたは心を戦場に置き忘れている」と。
この作品、クリスが体験する戦場と家庭との対比が素晴らしい。
アメリカという国は自国内では戦闘しない。
国の中では幸福感に溢れる家庭がどこにでもある。
だから、戦場に何度も足を運ぶクリスがギャップを埋められないのは仕方ない事に映るんですよね。






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愛国心から敵を殺す事に最初は疑問を感じるクリスなんですが、戦闘の度に犠牲になる仲間を想う気持ちが、よりクリスの心を戦場に釘付けにする。同時に、心の傷を深めてしまうクリスは、帰還してもすぐに家に帰らなくなるんですね。





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私が先日鑑賞した『フォックスキャッチャー』にも出演していたシエナ・ミラー。
『フォックスキャッチャー』ではすっぴんに近い主婦役やったんで、この作品での“いい女”ぶりにビックリ。別人みたいです。
クリスとの出会いのシーンの飲みっぷりと吐きっぷりが実にイーストウッド好み(笑)・・・。






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クリスを演じたブラッドリー・クーパーは繊細な芝居ができるアクターになりました。
「何かの為に自分を捨てても戦う」という、ある意味おバカな野郎を誠実に感じさせる事は難しい。
でも、この作品のブラッドリー・クーパーは見事に演じて成し遂げた。

そう、この作品は、「何の為に戦っているのか?」という部分を痛烈に突きつけてくる。
「それは誰かが自分を犠牲にしてでも、守る為にやらねばならない」と。
悲劇で終わるこの作品は、「国を守らなければ自分たちも守れない」という大義名分のもとに、いつの時代も戦争はなくならないだろうというクールな視点が強烈やね。
それはクリスの親子間三代に引き継がれる狩りの描写が暗示している。
しかし、イーストウッドはまったく枯れていないね。
彼が戦場経験のない若者たちをしごく鬼軍曹を演じた『ハートブレイク・リッジ』の頃のスタンスとまったく変わっていないどころか、優しさと狂気の演出がパワーアップしているのには驚いた。










この記事は映画の内容案内になっておりません。
資料編としてお楽しみください。



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『プロジェクトA2』のチラシ、関西版新聞広告、パンフです。





『プロジェクトA2』


解説:前作でギャング団を壊滅させたジャッキーが、今回は水上警察に配属された。彼の担当は、指折りの凶悪地帯。様々な妨害に遭いながらも、彼はまたもや悪の組織と対決する。


 


 

私が映画界で尊敬する偉人がふたりいる。

全身を使って映画ファンを楽しませてくれるチャップリンとジャッキー・チェン。

まず凄いのが、転載してきたこの映画の上記の解説文、たったの3行よ(爆)・・・。

でもね、ジャッキー・チェンの映画の解説とかあらすじ文って、3行で十分なんですよね(爆)

『プロジェクトA2』という作品の劇中でも、ジャッキーは部下を紹介する時に、「A君、B君にC君だ」って(爆汗)・・・。「中身適当かい」みたいなね(爆)・・・。


 過去記事でも愛を込めて私が紹介してきたジャッキー・チェンの頂点は、間違いなく80年代に公開された『プロジェクトA』の頃だった。

しかし、実は私がジャッキーの映画を好きで見るようになったのは、1987年公開の『プロジェクトA2』からなんですよ。

実は私、今でこそアジアの映画を見るようになりましたが、若い頃はあの中国語とか韓国語のイントネーションが生理的にダメだったんですよね(汗)・・・。

何を怒ったりしてシリアスなセリフを発しても、東北弁のように人の良さと呑気さが感じられて笑いのトーンに思えてしまったから。


70年代にブルース・リーの映画が公開され、大量のカンフー映画が公開されるようになったんですが、当初、日本で公開されるアジアの映画はみんな英語に吹き替えられて公開された。

中国語などをそのまま使用するようになったのは、大ヒットしたコメディ映画『ミスター・ブー』からだそうです。ユルいコメディにはあの中国語のイントネーションがピッタリだった。

『酔拳」をはじめとするジャッキー・チェンの初期作品はアクション・コメディなんで、あの中国語の方言のような素朴さが全開だったし、最後はいつもカマキリみたいなおっさんと野原で戦うというパターンに、どうも私は馴染めなくてね(汗)・・・。


私の地元のJR西九条駅の前に、「明治座」というポルノ上映館が昔あったんですよ。

(ひとりでトイレに行くと、変態爺さんにチンコ触られるぞって噂があった(爆)・・・)

よく友人と三本立てのポルノを見に行ってたんですが、たまにポルノに混ざって公開されていた普通の映画が、ジャッキー・チェンのマイナー作品でね(爆)・・・私は中国の「ドワ~ン」というドラの音で始まるジャッキーの映画は見ないで帰ってましたわ〈爆汗〉・・・。その頃はカンフーよりも性教育の方が大事やったし〈爆汗)・・・。


 そんな1980年代、私は自堕落で迷走していたんで、一時的に映画を見なくなり、1986年の後半は滋賀県で働いていたんですよ。で、休日を過ごす為に滋賀の映画館で偶然見たのがジャッキー・チェンの『サンダーアーム」という作品だった。

ジャッキーのアクションもずいぶんと近代的になったなぁ・・・なんて思いながら、意外に楽しめたんですが、実はジャッキー、『サンダーアーム」の撮影で死にかけているんですよね。

エンドロールでそれを見たとき、私の中でジャッキー・チェンという人を猛烈に再評価できたんですよ。


私は再び映画館に現実逃避の為に通うようになり、それまで避けていたジャッキー・チェンの映画にも足を運んだ。映画は『プロジェクトA2』だった。

劇場に入り、私は間違って上映中の映画館の前方扉を開けてしまった。

するとね、満員の場内のお客さんの熱狂ぶりを目の当たりにして驚いてね。

最前列に陣取った少年たちが身を乗り出して興奮していた。

その光景、どこかで見た懐かしい光景だった。

そう、自分が子供の頃、特撮映画やブルース・リーの映画に熱狂していた頃の場内の熱気やったんですよ。

それを見た時に、「今でもこんなに人を熱狂させられるヤツがおるんや。ジャッキー・チェンってヤツは凄いな」って、いきなり本当のジャッキーのファンになったんですよね。


 それからの私はジャッキー・チェンの映画は出来るだけ見に行くようになりましたわ。

ジャッキーが可哀想なのは、峠を超えてからハリウッドに進出して、挫折して本国に帰ってしまった事と、プライベートで良い噂を最近聞かなくなったこと。

体力の衰えと共に衰退していく宿命のアクションスター。

あれだけ人を興奮させてくれたジャッキー・チェンですから、私は年寄りになっても笑顔を振りまいて元気でいてほしいと思っています。


 


[1987年、7月31日、『プロジェクトA2』、三番街シネマ1にて鑑賞]



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この作品で一番強烈やったのは唐辛子を使ったアクション。
私は辛いのがあまり好きではないんですが、おもいっきり辛さと痛さが伝わる珍アクションシーンでした。


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『プロジェクトA2』公開当時の大阪・梅田にあった三番街シネマ。
ジャッキーの作品はここで公開される事が多かった。
シネマ1は大きな劇場で、ナビオの梅田劇場が1980年に開場するまでは東宝邦画の上映劇場でした。
シネマ1で観た映画といえば、ジャッキーの作品と『ゾンビ』が忘れられない。




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これは最近のニュースなんですが、ユン・ピョウの息子さんの結婚式に、あの『プロジェクトA』の三人のスターが勢揃いしたらしいです。
ユン・ピョウとサモ・ハン・キンポーとジャッキー・チェン。
どこぞの会長みたいなハモ・ハンの貫禄が凄いね(笑)・・・。
80年代のスターたち、頑張ってや!



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寒い毎日を寄り添って過ごす、我が家のアイドルモルモット、テディとラン。
どうせ寄り添うなら、横に並べばいいと思いませんこと?(汗)・・・。
いつも妹分のランは、姉貴分のテディのケツを追う(汗)・・・。





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食いしん坊のテディは、ひたすら増量中。
ダイエットさせるのは難しいので困ってます。
まぁ、冬は脂肪が暖かいからいいけど。





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最近、はっきりと文句を言うようになったラン(汗)・・・。
おやつや掃除が遅れると、「ホガホガブチブチ」と自己主張します。
も~やんに似てきましたわ(汗)・・・。

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