ナニワのスクリーンで映画を観るということ。

大阪の映画好きゾンビまんです。 映画館のスクリーンで映画を観るということ。

2014年11月

昨日、ネット記事でおもろいのがあったんで紹介します。
 
 
 
13才までに見たい日本映画の名作」ベスト2010位まで抜粋)
1位『となりのトトロ』(1988
2位『風の谷のナウシカ』(1984
3位『天空の城ラピュタ』
4位『七人の侍』(1954
4位『お早よう』(1959
6位『ルパン三世 カリオストロの城』
7位『千と千尋の神隠し』
7位『二十四の瞳』(1954
7位『転校生』(1982
7位『男はつらいよ』シリーズ
7位『大人の見る絵本 生れてはみたけれど』(1932
7位『台風クラブ』(1985
7位『耳をすませば』(1995
7位『時をかける少女』(1983
7位『銀河鉄道の夜』(1985
 
 
 
 
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やはり1位はトトロ・・・というか、宮崎アニメが強いですね。
13才までに黒澤明や小津は理解できんでしょう(笑)
性教育的に『転校生』は良いかもしれない。
『二十四の瞳』は、オカンに無理やり見せられた事があるけど、良さがわかったのは私が成人してからやね。
寅さんとか『台風クラブ』って渋すぎるやろ(爆)・・・。
 
記事のテーマである13才という設定がニクいね。
ちょうど大人の世界が見えてくる頃よね。
 
ここからはね、文字サイズをいつもの大きさに戻して(文字が小さいだけでその記事は読む気にならんという意見を見て、少し文字を大きくしてみたんですが、俺らしくないのでいつも大きさにする(爆)・・・)
私が13才までに見て、凄いなと思った映画を並べてみますわ。
1979年までに私の脳裏に傷をつけた映画を。
(過去記事で紹介した作品ばかりですが)
 
 
 
 
 
 
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やはり私の子供のときは怪獣から入っていきました。
アニメはテレビという感覚が強いので、いまだに映画では見ない。
大好きやったアニメも、中学生になる頃には卒業していましたわ。
やはり実写ドラマの中で空想科学やファンタジーを見せてくれる特撮映画はいまだに好きやね。
初めて劇場で観たカラー映画『地球最大の決戦』でゴジラに夢中になり、子供の味方ガメラに狂喜して、『大魔神』の意外なグロ描写にビビった幼児の頃の私。
 
 
 
 
 
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テレビで昼下がりなどに放映されていた邦画にも強烈な作品がありましたね。
『旅の重さ』の家出少女や、『遊び』での駆け落ち未成年カップルの過酷な生き様を見て、私は子供心に意味もわからず「なんて可哀想なんやろ」と・・・。
でも、そんな少し大人の世界に猛烈な憧れも抱いた。
大人の顔色ばかり伺いながらも、早く大人になりたいと思っていました。
 
 
 
 
 
 
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コレね、学校の下校時に割引券を配っていたので、東宝チャンピオン祭りのノリで観に行ったらぶっ飛んだ。
ゲリラにシージャックされた巨大タンカーを描いた作品なんですが、情け容赦なく人質を殺すゲリラと、撃ち殺された船員たちの血しぶきの残酷さにドン引き。
主人公のタンカーの船長である丹波哲郎は銃撃戦で死ぬし、ゲリラ唯一の日本人を演じた水谷豊なんて、水中銃で撃ち抜かれて死ぬんよ〈爆汗)・・・。
残酷な大人の映画としては、若山富三郎主演の『子連れ狼』以来の衝撃でした。
 
 
 
 
 
 
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私が中学にあがる頃は空前の横溝正史ブームで、私は石坂浩二さんが金田一を演じた『犬神家の一族』をはじめとするシリーズにのめり込むんですが、衝撃度では松竹が映画化した『八つ墓村』の方が強烈でした。「たたりじゃ」は流行語になりましたね。
これだけパワフルに人が惨たらしく殺される映画も珍しいよ。
 
 
 
 
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私が初めてロードショー館で観た洋画も、やはり怪獣でした。
コレ、いまだに酷評されてる作品なんやけど、私は驚きの連続でしたわ。
ラストに血だらけになってビルから落ちるキングコングを見てね、「やっぱり大人の映画って残酷やな」という印象を強く持ちましたね。
ヒーローや良い人が死なずに活躍するテレビ番組とは違うなと感じた。
私はピーター・ジャクソンのコングより、このギラーミン版の方がむっちや好き。
 
 
 
 
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これは初めて一流の映画館で70mmを体験した『未知との遭遇』
これを観てね、洋画のスケールとリアリティに打ちのめされたね。
それまで自分が見てきた映画がすべて幼稚に感じるほどの面白さと技術の高さに圧倒された。
 
 
 
 
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私が13才前後に観た洋画ってどれも印象深いんやけど、これは極めつけでした。
夜に外に出て、光る光線銃を撃つという妄想が止まらなくなったわ(笑)・・・。
 
 
 
 
 
 
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これは初めて友人たちと繁華街に行って観た。
私のブルース・リー劇場初体験映画。
クライマックスまで本物のリーが登場しないだけに、クライマックスの殺気に満ちたことよ。
私、男にはふたつの生き方があると思う。
リーの映画を体験したかどうか。
ここ一番で「アチャ~!!」という怪鳥音を出せる男は気合の入れ方が違うねん。
 
 
 
 
 
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これは映画館で震えが止まらんかった『サスペリアPART2』
冒頭の殺人シーンに駆けつけた主役のデヴィッド・ヘミングスは、刑事に、「廊下の絵を移動させましたか?」と言う。
廊下には気味の悪い絵がたくさん飾られているんですが、実はその中の一枚は鏡で、なんと犯人が写りこんでいるという離れ技をダリオ・アルジェントはやってのけている。
私、ロードショーで観たときは当然気づかなくて、後日2番館で友人と再見したときに気づいて寒気がした。掟破りの名トリックです。
この映画は怖くて、見終わってしばらくは眠れなかったね。
 
 
 
 
 
 
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コレ、テレビの洋画劇場で何度か放送されていた私のトラウマ映画。
1973年制作のテレビムービーで、『戦慄の怪人! オカルトショック』といいます。
ロイ・シネス演じる探偵が、テープの語りと共に回想するショック・スリラーなんですが、何かの儀式で甦った元気なゾンビみたいなオッサンが女性を殺しまくるというお話なんよ(爆)
その元気なゾンビみたいな野郎のパワフルぶりと驚かせ方がめっちゃ怖かった。
殺虫剤かけたゴキブリが狂って、自分めがけて飛んで来るようなショックってどうよ(爆)
一応の説得力がありそうな決着のつけかたが70年代らしくて良い。
共演が『殺しのドレス』のアンジー・ディキンソンさん。タイプですねん(汗)・・・。
 
 
 
 
 
 
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補足的に・・・。
昔はテレビが正方形のスタンダードサイズやったんで、シネスコ主流の東映のプログラムピクチャーが放映されると、タイトルでド~んと画面が縦長に伸びて笑えた。
そんな画面で健さんの任侠映画や、『女囚さそり』の梶芽衣子さんを見て育つとね、私のように秘宝感溢れる脳ミソを持つ男になってしまうんよ〈爆汗)・・・。
健さんの男っぷりにシビれ、本当に梶芽衣子さんは守ってあげたくなった。
梶さん演じるさそりは男に守ってほしいなんて思ってないんやけど(爆)・・・。
でもね、私、同じような映画を見て育ったタランティーノの作品とは相性が悪いんですよね。
 
人間、自分がそれぞれ生きた時代のものが最高なんでしょうけど・・・。
先日、最近の娯楽はつまらないという、最近の若者たちの意見を書いた記事があった。
今のネット時代って、とにかくごまかしが効かなくて、リアルから逃避しがち。
やはり70年代の映画やスポーツや娯楽って、良い意味で大衆を気持ちよく騙してくれていましたよ。
そういう時代に私なんかはイマジネーションと感性を鍛えられた気がします。
あれもダメこれもダメと表現を規制させる今の時代、アニメ作品が多くランクインする現状もわかる気がしますけどね・・・。
物に溢れた現代では、「食べ物を大事にしなさい」という教育もおざなりなんで、『七人の侍』の百姓たちの気持ちや、なぜ侍たちは百姓の為に立ち上がったのか?なんて、13才までに理解するのは難しいですよね。

今日、ネットのスポーツ記事を見ていたら、懐かしい人を見かけた。
まずはその記事を・・・。
(この記事は場合によっては内容がヤバいので、ファン記事にします)
 
 
 
 
 
 
 
 楽天の選手会ゴルフが28日、宮城県内のゴルフ場で行われ、藤田選手会長の“専属キャディー”を部坂打撃投手が務めた。

 藤田は岡島、辛島、北川の組でプレー。キャディーの部坂打撃投手は倉敷秋季キャンプで右肘を痛めたため、ゴルフが出来ず選手会長のサポートに回った。首から「藤田」のボードを下げて、プロツアーばりのコンビ結成に藤田は「本当に感謝。プロゴルファー気分が味わえますね」と喜んでいた。

 
 
 
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これは別のゴルフ大会の画像をお借りしたんですが、左端が部坂俊之さん。「へさか」と読みます。
実はこの部坂さん、今から10年ほど前に、私はソフトボールを何度か一緒にプレイした事がある。
 
同じ区内の学校が母体のソフトボール・リーグがありまして、私は息子の通っていた小学校のチームに所属していました。
町内の顔役が最初はチームの監督をしていたんですが、選手集めを頼んだ半分やくざのおっさんにチームを乗っ取られましてね(爆)・・・。
PТA関係の人とか昔からチームに所属していた人たちが一斉に辞めていったんですよ(汗)・・・。
リーグは13チームの総当り戦なんで、毎週日曜日に試合があるというスケジュールで、ヘタしたらダブルで試合なんてザラでした。
半分やくざのおっさん・・・仮に半端オヤジとしましょうか〈爆汗)・・・。
その半端オヤジは究極の負けず嫌いで、勝ちたい為にヘタな人を片っ端から試合に出さないんで、反発した人たちは試合に来なくなった。
人数が揃わないと試合に不戦負けするので、半端オヤジは自分の人脈で上手い人を引っ張ってくるわけ(本当はそういう助っ人をリーグは禁止してたんですが)・・・。
とにかく顔が広い半端オヤジは、今も阪神タイガースでプレイする福原選手と交友があった。
その繋がりで我がチームに連れて来られたのが、阪神タイガースを退団したばかりの部坂さんと星山さんという人やった。
 
私は1軍経験があった部坂さんの名前は知っていましたが、部坂さんの球歴が凄いんですよ。
横浜高校から亜細亜大学に進み、東芝府中を経て1998年のドラフト4位でタイガースに入団したという、野球の超エリートですわ。
ちなみに、星山という人もドラフト4位でタイガースに入団した人なんですが、星山さんの時のドラフトでは、タイガースは4人しか選手を指名していないんですね。
その星山さんの同期入団が、今岡、関本、浜中やという(爆汗)・・・凄いメンバー。
 
 
 
 
 
 
 
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タイガース時代の部坂さん。そうそう、この顔。可愛い顔立ちなんですよ。
凄く温厚で大人しい人でした。
やってきた部坂さんと星山さんを見てまず私が驚いたのがその立派な体格。デカイしゴツい。
プロのスポーツ選手の肉体って凄いなと圧倒されましたね。
でね、いざ試合に出してみると、とにかくふたりともスイングが大きくて、ソフトボールにタイミングが合わなくて三振ばっかなんですよ(笑)・・・。
そのうち、肩が壊れていて緩い球しか投げれない星山さんは試合に来なくなった(汗)・・・。
ソフトボールに慣れてからの部坂さんは凄かったね。パカパカ打つようになった。
でね、問題は部坂さんの守備なんですよ。
元々投手の部坂さんはショートを守っていたんですが、肩に自信があるから、守備位置が異様に深い。
外野の芝生に入って、すぐ後ろにレフトを守っていた友人のハマンがいるくらいに深い。
私がファーストを守るときは、「あんなに深くて前にボテボテが転がったら処理できるんかな?」って、いつも不安でした。
 
ある日の試合、2アウト2塁3塁の場面で、部坂さんがゴロをハンブルしたんですよ。
感覚的には浅いレフトゴロみたいな感じ。
焦った部坂さん、はじいた球を拾うと、おもいっきりファーストの私に送球したんよ(汗)・・・。
物凄く低い球やったんで、私はショートバウンドで捕ろうとファーストミットを立てて構えていたら、地面スレスレから伸び上がってポップしてきてね。
気がついたら私はミットの土手部分で両手で捕っていました。
後にも先にも、あんな凄い送球は見たことがない。
ベンチにかえったら、チームメイトのみんなから、「お前、ようあんな球捕れたな」って、凄く褒められた(笑)・・・。それぐらい、えげつない球でしたわ。
部坂さんもね、「久々に本気で投げました。あれを捕ってくれるなら、こちらも楽しいです」と言ってくれた。
気を良くした部坂さん、その日の試合後に、マウンドに上がってピッチングを披露してくれましてね。
周辺の草野球野郎がみんな集まって見物する中、私の友人のハマン相手に20球くらい投げてくれたんです。
プロとアマチュアの球質の違いはね、アマチュアや調子の悪いプロの投手が速い球を投げても、絶対にキレがないとおじぎするんですよ。失速する。
キレのあるプロの珠はね、ミットの手前数メートルのところから唸りあげて伸びてくる。
部坂さんの球を必死で捕るハマンは、「絶対に変化球投げんといて、怖い」言うてね(爆)・・・。
私が部坂さんに、「140キロ出てるんちゃいます?」って声をかけたら、部坂さんは真顔で、「いや、出てません。140出てたらまだ現役でやれています」と・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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半年間ほど一緒にプレーさせていただいた部坂さんなんですが、私はあまり言葉を交わさなかった。
というのはね、当時ミナミでバーをやっていたという部坂さん、毎回試合のたびに美女を伴って来るんですよ。
奥さんではないという、恋人やったんでしょうね。
いつもその美女が部坂さんの隣にいるので、話しかけるのが難しかった。
私、美人が苦手で、目の前に美女がいると下向くんよね〈爆汗)・・・。
それと、野球のベンチに女性がいるのって、あんまり好きではない。
 
私が息子の野球チームに携わる事になり、ソフトボールチームから距離を置くようになった頃、部坂さんもチームで見かけなくなった。
部坂さんは当時楽天にいたノムさんの息子カツノリさんと親しかったそうで、その縁で楽天の打撃投手になったと聞いたときは嬉しかったです。
裏方の仕事は大変ですが、頑張ってほしいですよね。
 
 
 
 
 
 
 

久々に野球記事を更新します。
数々の名ドラマを見せてくれたプロ野球の日本シリーズ。
今年は我が阪神タイガースがソフトバンク・ホークスにこてんぱんにやられました。
流れを変えたのはカーブという球種でしたね。
第2戦、ソフトバンク武田投手の落差のあるカーブに翻弄された阪神打線は、最後までソフトバンク投手陣のカーブを打てずに負けた。
短期決戦とは、少しの原因で流れが大きく変わってしまうところが難しい。
私が一番野球に夢中になっていた1970年代後半は、野球の名勝負が目白押しだった。
特に、小さな伏線が重なり勝敗を左右した1978年の日本シリーズが強烈な印象に残っています。
 
 
 
 
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1970年代のパ・リーグは、阪急ブレーブスの黄金時代。
阪急があまりにも強すぎた為、パ・リーグは1973年から前・後期制でプレーオフを設けたほど。
1974年に西本幸雄さんから阪急の監督を引き継いだ上田利治さんは、良い部分を継承して新しいチームを作り上げ、優勝はするんですが、就任初年度にロッテとのプレーオフに負け、采配に情を挟む事を一切やめようと誓ったそうで(前年の73年も、阪急は南海とのプレーオフに負けている)、チームの活性化の為に実績のあるベテラン選手を大胆なトレードで放出して、チームを常勝軍団に育て上げた。
1975年、初優勝で勢いに乗る赤ヘル軍団広島カープに勝って初の日本一に輝いた阪急は、その後、2年連続で長嶋ジャイアンツを日本シリーズで下し、シリーズ3連覇を成し遂げ、1978年のシーズンも優勝を果たす。
4連覇がかかった日本シリーズの相手は、創立以来初優勝を遂げたヤクルト・スワローズだった。
戦前の予想は阪急の圧勝だった・・・。
 
 
 
 
 
 
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その1978年の日本シリーズといえば、両チーム3勝3敗のタイで迎えた第7戦。
阪急の足立投手から打った大杉選手のホームランが「フェアかファウルか」を巡り、阪急が猛抗議。
抗議は1時間19分にも及び、阪急ベンチにコミッショナーがおりて上田監督を説得している間に観客が喧嘩し始めたりして大騒ぎになったんですよね。
阪急の上田監督は、結局はその責任をとってシリーズ終了後に辞任するんですが、実はこのシリーズを落とした場合、辞任する覚悟を決めていたそうなんですね。
その理由はプロ野球史上に残る猛抗議ではなく、実はシリーズの第4戦と、それ以前にあった・・・。
 
 
 
 
 
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戦前の予想は阪急の圧勝やったんですが、ヤクルトは阪急の大エース山田投手を打って初戦を落とす。
このときにヤクルトの選手たちは山田投手を打った事で、「少しは勝てるんやないか」と思ったそうです。
その予感通り、第2戦では見事にヤクルトは勝利する。
舞台を後楽園から西宮に移した第3戦、先発した阪急のベテラン足立投手は、熟練の投球術でヤクルト打線を翻弄して完投勝ち。
(足立さんといえば、1976年の巨人との日本シリーズ第7戦での完投勝ちが有名ですよね。
前日に7点差を巨人にひっくり返され、サヨナラ勝ちした巨人の勢いを見事に止めた)
日本シリーズに強い足立投手、ヤクルトに完投勝ちした後のヒーローインタビューで、自信満々にこう言った・・・
「日本シリーズは西宮で終わりますよ」と・・・。
そのコメントに闘志を燃やした男がいた。
ヤクルトの4番バッター、大杉勝男。
 
 
 
 
 
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ヤクルトの大杉さんは、後の試合のインタビューで、「足立さんは良いピッチャー、しかし、ウチの打線が同じ投手に続けてやられる事は絶対にない」と、足立さんのコメントに応酬したわけです。
元々、大杉さんは東映からヤクルトに移籍したホームラン・バッターで、パ・リーグ時代に阪急とは何度も対戦している。
実際、大杉さんがおっしゃるように、当時のヤクルト打線はえげつなかった。
1番から、ヒルトン~船田~若松~大杉~マニエル~杉浦~大矢~水谷と続く打線に切れ目がなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
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西宮球場で行われた1978年、日本シリーズ第4戦。
選手を徹底管理し、毒舌でぬるま湯体質を払拭してチームを優勝に導いたヤクルトの広岡監督は、試合前、マスコミを通して阪急をこう牽制した・・・。
「第4戦の阪急の先発ピッチャー、ウチを強いと思っているなら山田。ウチをナメているのなら今井」だと(笑)・・・。
阪急の先発ピッチャーは第2戦で負け投手になっていた今井雄太郎(爆)・・・。
これがヤクルトナインの闘志に火をつけた。
5対0とリードされたヤクルトは、終盤に今井投手を攻略し、6回に連打で1点差まで追い上げて9回を迎える。
このシリーズ、抑えの山口高志さんを怪我で欠いた阪急は、抑えにエースの山田さんを準備していた。
9回表2死ランナー1塁、迎えるバッターはヒルトン。
このシリーズ、山田さんはヒルトンを完璧に抑えていたんですね。上田監督がアンパイアに歩み寄り、ピッチャーの交代を告げるはずやった。
 ところがね・・・同じタイミングで広岡監督が代走をアンパイアに告げていた為、上田監督が交代を告げるのに間が空いた。
仕方がないので上田監督がマウンドに行くと、集まった内野手たちが、「僕らがしっかり守りますから、雄ちゃんに投げさせてあげてください」と言ったらしく、上田監督は珍しく迷った。
実は、シーズン中に病気の為に一時離脱していた上田監督は、選手に申し訳ないという贖罪の気持ちがあったので、珍しく情に流されて今井投手を続投させた。
 
 
 
 
 
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 ところがね・・・。
今井投手は、「ミーティングであれほどヒルトンにカーブ投げたらアカン言うたやろ」と言われていたカーブをヒルトンに投げて(爆汗)、甘く抜けたカーブをヒルトンは強引に引っ張って、逆転の2ランホームランを打った。
あとひとりの場面から勝利を逃した阪急のダメージは大きかった。
上田監督は自分の采配ミスを悔み、「このシリーズで負ける事があれば監督を辞めないかん」と思い、選手たちも、信念を曲げて情に流された采配をした上田監督に若干の不信感を持った事が油断になって表れた。
ほんの少しの気の緩みがシリーズの流れを大きく変えた。
けっきょく、日本シリーズを西宮で終わらせなかったヤクルトが、激闘を制して日本一に輝く。
阪急の選手たちは口を揃えて言う、「第7戦の長い抗議でヤクルトに流れが行ったと言われるが、第4戦に負ける伏線があった」と・・・。
 
私はその第4戦、放課後に学校のテレビで観戦していました。
普段は禁止されていたんですが、その試合だけはなぜか先生が教室のテレビで見る事を許してくれたんですよ。
私はオカンが昼間にヤクルトレディで働いていたんで、オカンに言われて強制的にヤクルトを応援させられていたんですよね(笑)・・・。
ヒルトンがワサ~っと払った当たりがホームランになったとき、そこに居合わせた全員が、「アラ~、えらいこっちゃ」言うてね(笑)・・・。
無敵の阪急らしくない負けっぷりに、みんなが動揺していた姿が忘れられない。
 
 
 
 
 
 
 
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けっきょく第7戦、抗議の間に間延びしてしまった足立投手はマウンドを降り、後攻めのヤクルトの先発である松岡投手は、気持ちを切らずに完投し、日本一の胴上げ投手になった。
4試合に登板して2勝2セーブの松岡投手、当然МVPやと思いますよね?・・・。
ところが違ったんですよ。
 
 
 
 
 
 
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日本シリーズ最高打点を記録し、4ホーマーを放った大杉さんがМVPでした。
足立投手から打ったホームランに猛抗議によって「ケチをつけられた」と憤慨した大杉さんは、「もう1本、文句のつけられないホームランを打ってやる」と意気込み、次の打席で山田投手からこの日2本目のホームランを打ち、バンザイしながらホームインした。
コーチの「月に向かって打て」の言葉で打撃開眼した大杉選手は、引退後も解説者として人気がありましたが、なんと47歳の若さで亡くなられた。
気は優しくて力持ちという、喧嘩の強い野球選手でしたわ・・・。
(でも、今、シリーズ7戦での疑惑のホームランを見ると、明らかにファウルなんですよね)
 
 
 
 
 
 
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ヤクルトは本拠地である神宮球場が大学野球の為使えず、ホームゲームを後楽園球場で戦った。
私はオカンからヤクルト日本一のステッカーをもらい、周りから羨ましがられた。
阪急が強すぎて連覇していたので、みんながどこかでヤクルトに勝たせてあげたいという空気があった。
逆に阪急は、「普通にやってたら勝てる」とヤクルトに油断してしまったね。
この頃の野球は高校野球も含めてホンマに熱い名試合が多い。
この次の年の日本シリーズは、あの「江夏の21球」でしたから・・・。
 

う~ん・・・。
覚悟はしていましたけど、遂にこの日がやってきてしまった・・・。
名優・高倉健さんが亡くなられた。
実は私、偶然にも今日、高倉健さんの『君よ憤怒の河を渉れ』を記事にして紹介するつもりだった。
まさか亡くなられてるとは思わなかったので、アホ丸出しの記事なんですよね(汗)・・・。
せっかく用意していたんで、そのまま追悼記事にさせていただきます。
 
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『君よ憤怒の河を渉れ』、関西版新聞広告とパンフです。
 
 
 
 
 
『君よ憤怒の河を渉れ』
解説:『君よ憤怒の河を渉れ』は西村寿行の小説であり、大映・永田プロが製作し、1976(昭和51年)211松竹系で封切り公開された日本映画
この映画は中国でも1979年に『追捕』として公開され、文化大革命後に初めて公開された外国映画となった。公開は大変な人気を呼び、高倉健や中野良子は中国でも人気俳優となった。また、後に佐藤純彌は『未完の対局』、『敦煌』を中国で撮影し、高倉健は、今作品により高倉のファンとなった張芸謀監督の『単騎、千里を走る。』で主役を演じた。
 
 
 
 
冒頭、新宿の公衆電話にいる高倉健さんが、いきなり女に「この人強盗よ! お巡りさん捕まえて」って言われ、「人違いですよ」と落ち着く健さんは、警察に行っても違う男に「こいつは強盗だ」と指さされる。
高倉健さんは検事の役なんですが、まったく身に覚えのない強盗犯に仕立てられた。
罠にハメられた訳ですよ。
そこから高倉健さんは、自分の無実を証明する為に、ひたすら逃げ回るという作品なんですが・・・。
 
シリアスな男の逃亡劇を思わせるこの作品、カップルでソファーに座って乳繰り合いながら鑑賞するのに最適な作品なんですわ・・・。
一見重厚な物語に見えるこの作品、私がもし小説を書いたらこんなだろうなと思わせる内容で(爆汗)・・・おもろいけど、全編穴だらけでツッコミ所だらけなんよ(爆)・・・。
まずね、この作品の音楽がおかしい〈爆汗〉・・・。
いかにも全国をドサ回りで歌ってきましたという男の声で、「ダ~ラヤ~ ダララララ ダ~ラヤ~」って(爆)、レコーディング当日にトランペット奏者がドタキャンしたに違いないとしか思えないテーマ曲からしてツッコミたくなる(緊迫した場面でも一貫して出来損ないのハワイアンみたいな音楽ってどうよ(爆)・・・)
 
私は物語的に破綻しているが、徹底してツッコめる映画は最強の娯楽映画だと考える(爆)・・・。
 
まずね、逃げる高倉健さんが、どうして捕まらないのかが不思議な警察の体たらく(笑)・・・。
そして、逃亡中に健さんは、ある政治家の箱入り娘の命を救うんですが、その女は熊に襲われて木に登って助けを求めている(笑)、その熊の着ぐるみバレバレ度がシャレになっとらん(爆)・・・ウルトラマンの怪獣レベルの熊さん(超爆)・・・。
で、助けられたその女は健さんに一目惚れし、とことん健さんを助けるばかりか、多分・・・多分やで・・・処女まで健さんに捧げ、いつもは据え膳喰わないストイックなはずの健さんも、濃厚に女を抱くんよ(超爆)・・・。ツッコめますよね(汗)・・・。
さらに健さんは、その女の父親から、「操縦は車よりも簡単じゃ」とセスナ機を与えられ(爆)、追跡された戦闘機をかわして海に着水してまで逃げ延びるって(超爆)・・・。
ホンマにね、カップルで観ていて、途中でムラムラきてパートナーにツッコみツッコまれしても良い隙だらけの作品なんよ(超爆)・・・。
 
この作品、日本よりも後に公開された中国でバカウケしたらしいんですが、納得(笑)・・・。
これほどツッこんで笑えるシリアス逃亡劇はないし(笑)、そのアバウトさは中国映画のスタンスに通じるものがある。
ちょうど高倉健さんが東映を離れて迷走していた時期の作品なんですが、従来の健さんのアクション映画のイメージを、周りが寄ってたかって崩しているところが最高に面白い作品。
 
 
 
 
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ある政治家の投身自殺に絡み、検事の杜丘(高倉健)は罠にハメられ、無実を晴らす為に逃亡する。
追うのは矢村警部(原田芳雄)
強力な包囲網を敷いて杜丘を追い詰める矢村なんですが、ことごとく簡単に杜丘を逃がしてしまう。
 
 
 
 
 
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逃亡中の山で、真由美(中野良子)という女を熊の襲撃から救った杜丘。
命の恩人である杜丘に一目惚れした真由美は、以後、命懸けで杜丘をかばい続ける。
この作品のおもろいところはね、重要な場面で動物が大活躍する。
熊と馬。
ちなみに矢村も熊に襲われて杜丘に助けられるんですね(爆)・・・。
その事が後半の伏線になっている。
 
 
 
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真由美の父である遠波(大滝秀治)は、真由美の杜丘を想う気持ちと、杜丘の無実を信じ、政治生命を捨ててまで杜丘の逃亡に手を貸す。
杜丘は期待に応え、与えられたセスナ機で、見事に戦闘機とレーダー網を掻い潜って逃げる(爆)
(健さんが先輩と慕っていた大滝秀治さん、天国で建さんと再会して笑っているでしょう)
 
 
 
 
 
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最初は処女をこじらせたような箱入り娘にしか見えない中野良子さん(汗)・・・。
物語が進み建さんとの関係が深くなるとグングン綺麗になっていくんですよね。
この人が演じた一途で強い真由美という女性のキャラが、中国で支持されるのがわかる。
 
 
 
 
 
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政治的な陰謀に杜丘が巻き込まれた事を知った矢村は、杜丘を助ける。
一時期の松田優作さんは原田芳雄さんの真似だと言われていましたが、納得。
この作品の原田さん、出番ごとに長いタバコを吸っている。
背中を向けている池部良さんもカッコよかった。
 
 
 
 
 
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終盤ではなんと、精神病院に入って患者を装うという凄い演技まで見せてくれる健さん。
(濡れ場もあ~るでよ(汗)・・・)
この作品、2時間30分もあるんですが、健さんの魅力で押し切っています。
監督は『新幹線大爆破』『野生の証明』で健さんと組んだ佐藤純弥さん。
 
 
 
 
 
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私、『あなたへ』公開後の健さんの活動を見たとき、『あなたへ』が最後の作品になる気がしていました。
テレビで初めてと言ってよいくらいに、素顔を覗かせていましたので。
「ああ、健さんは、高倉健という人を演じ続けてきたんやなぁ・・・」と思った。
昭和のスターで残っている人って、菅原文太さん、千葉真一さん、松方弘樹さん、梅宮辰夫さん、北大路欣也さんに小林旭さん(みんな『仁義なき戦い』やん)・・・。
でも高倉健さんは別格。
三船敏郎さんや石原裕次郎さん、勝新太郎さんと肩を並べる大スターでした。
健さんの凄いところは、お爺さんになるまで現役のスターだった事。
 
私、実はあんまり人の死とか悲しんだり泣いたりする人間ではないんやけど・・・。
ガキの頃から見てきて憧れてきた高倉健さんの死はホンマにショック。
息子の名前に健さんの字をいれたぐらい好きやった。
健さんの映画を思い浮かべると、それぞれ見た時の私の人生の場面もよみがえって涙が出てきよる。
私はそんな事ぐらいで涙流す人間とちゃうかったのに、私が泣ける人間になるまで健さんは長く生きてよい夢を見させてくれた。
偶然なんですが、今、大阪の午前十時の映画祭の番組が、『ブラックレイン』~『幸福の黄色いハンカチ』と続くんですよね・・・。
男として、父親として、そのどちらかの作品は息子と劇場で見たいと思います。
 
私、映画の世界に携わる事ができないので、映画ブログをはじめて、一生懸命ブログを育てて、いつか健さんがこのブログを見てくれたらなぁ・・・という大きな夢があった。
私の心の中の灯火が消えてしまった。
健さんのご冥福を祈ると同時に、しばらくブログから離れます。
 

 
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『コラテラル』上からB5チラシ2種、関西版新聞広告、角版パンフです。
 
 
 
 
 
『コラテラル』
解説:トム・クルーズがこれまで演じてきたヒーロー像から一転、白髪に無精ひげの殺し屋を演じ、新境地を開いたサスペンス。トレードマークの笑顔を押し殺しての演技は真に迫る。殺しを目撃してしまい、やむをえなくトム演じる殺し屋と行動をともにすることになったタクシー運転手を『アリ』のジェイミー・フォックスが演じる。『インサイダー』のマイケル・マン監督がロスの街を背景に音楽とシンクロさせながら描くスタイリッシュな映像にも注目。
 
あらすじ:タクシー運転手のマックス(ジェイミー・フォックス)はロサンゼルスで12年間まじめにタクシー運転手という職業をこなしていた。ある日、客として乗せた女性検事アニー(ジェイダ・ピンケット=スミス)との会話をするうちにささやかだが心が通じ合い、アニーはマックスに自分の名刺を渡して車を降りる。
 
 
 
 
 
 
 
ロサンゼルス、真面目なタクシー運転手のマックスは、未来の夢を心の支えに毎日を生きている。
ある夜、ヴィンセントというサラリーマン風の男を乗せたマックスは、ヴィンセントに一晩のタクシー貸切りを持ちかけられるんですね。本来は規約違反なんですが、マックスはヴィンセントの強引さと600ドルの誘惑に負けて引き受けてしまう。
ところが、最初のヴィンセントの仕事場で待機中、マックスのタクシーに死体が墜落してきた。
そう、ヴィンセントは殺し屋で、マックスは殺しの手伝いに巻き込まれて(原題)しまう。
脅されたマックスは、ヴィンセントの仕事に付き合わされるんですが、やがて二人の関係は、互いの運命とプライドを賭けた男と男の戦いに発展する・・・というお話・・・。
 
ここで注目してほしいのが上記のあらすじ文なんですね・・・。
実はマックス、ヴィンセントを乗せる前に、ある女性検事を客で乗せていて、その女性客アニーとマックスのやりとりが後半の重要な伏線になっているんですよ。
何が重要かって、マックスとアニーが心を通わせるまでに至る会話なんです。
お客さんに最高の乗り心地を提供する為に磨き上げられたマックスの人に対する洞察力の鋭さと、真面目で優しい人柄を最高に感じさせながら、その優しさゆえのクライマックスでの激闘が避けられない事を予感させてる。
実に単調なパターンを繰り返すこの作品が面白いのは、深く読むほど味が出る脚本が秀逸だから。
 
殺人を繰り返しながら、ヴィンセントは頻繁にマックスに話しかける。
そこで交わされる会話は、お互いのプロとしての流儀と人生観のせめぎあいなんですよ。
お互いを認めながらも自分の流儀にこだわるから、相容れない二人の男の感性の激突に見応えがあるこの作品は深く感じるほど面白い。
ヴィンセントは一晩に5人を殺さなければならない。
やっと無実を信じてくれた警官をヴィンセントに殺されたマックスは、ヴィンセントの5人目の標的がアニーである事を知り、とことんまで巻き込まれる運命を嘆くクライマックスと、デジタルで撮影されたロスの夜景が最高にエモーショナルな作品でした。
 
[2004年11月6日、『コラテラル』、梅田ブルク7・シアター1にて鑑賞1]
 
 
 
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映画の冒頭・・・。
真面目なタクシー運転手マックス(ジェイミー・フォックス)は、客として乗せた女性検事アニー(ジェイダ・ピンケット=スミス)と道をめぐって賭けをする。
お互いの夢や希望や不安を話すうちに、すっかり打ち解ける二人。
別れ際に、「困った事があれば連絡して」と、マックスに名刺を渡すアニー。
 
 
 
 
 
 
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アニーと入れ替わりで乗せたヴィンセント(トム・クルーズ)に、一晩のタクシー貸切りを持ちかけられたマックスは、600ドルの誘惑に負けてヴィンセントの要求を引き受けてしまう。
しかし、ヴィンセントは殺し屋で、正体を知られたマックスを脅し、自分の仕事に巻き込んでしまうんですね・・・。
「ロスは嫌いだ」と言うヴィンセントは続けて語る・・・
「ロスの地下鉄で男が死んで、そのまま6時間、誰も死んでいる事に気付かなかった」と。
 
 
 
 
 
 
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ヴィンセントは次々とターゲットを殺していき、ついに警察やFBIまで二人を追跡しはじめる。
途中でキレたマックスは、ヴィンセントの仕事の資料を破壊するんですが、ヴィンセントはマックスを脅して資料を再入手する。
さらにキレたマックスは車を暴走させヴィンセントを振り切るんですが、ヴィンセントの最後のターゲットがアニーである事を知り、逆にヴィンセントを追う。
 
 
 
 
 
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この作品のツカミで、トム・クルーズ扮するヴィンセントに仕事を渡す男でジェイソン・ステイサムが出演し、マックスが巻き込まれた事を知って彼を追う警官役でマーク・ラファロが登場する。
しかし、マーク・ラファロはマックスを救出した途端にヴィンセントにあっさり殺される〈爆汗)・・・。
結局ヴィンセントは、ある組織が絡む裁判の証人を殺して回っているんですが、その依頼主を演じているのがハビエル・バルデムなんですよね・・・。
 
 
 
 
 
 
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深夜、ひとりで資料整理するアニーがヴィンセントに狙われている。
マックスは警官から銃を奪い、アニーを救うためにヴィンセントと対決せざるを得なくなる。
 
 
 
 
 
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銀髪の殺し屋を演じたトム・クルーズもナイスですが、この作品の主役はジェイミー・フォックスでした。
冷酷な殺し屋ヴィンセントにマックスは言います・・・
「あんたは人が備えているはずの大事な何かが欠けている」と。
コレね、逆に言えば、人に備わっている大事な何かを感じさせてくれる作品でもある。
それは二人が戦わせる人生観の違いによって語られているんですよね。
マックスにけなされたヴィンセントも、マックスの夢を揶揄する・・・
「地道に稼いで夢を見る。しかし、金ができたときには老いているだろ」と。
そんな冷酷なヴィンセント、マックスに、「毎晩行う行為を飛ばしたら怪しまれる」という事で、マックスの日課である、入院するマックスのオカンの見舞いに行けと言い、自分も付き合う(笑)
その時にね、ヴィンセントはマックスに「花を買えよ」って言うんですが、マックスは自分の母親は花を喜ばない人間だと拒否。しかしヴィンセントは花を買ってマックスに持たせるんですが、案の定、マックスのオカンは、「こんな枯れたらおしまいの物にお金を使って」と喜ばない(爆)・・・。
「危険を冒してガッツリ儲ける。世の中の人間がひとりや二人死んでも誰も気にしない」と考えるヴィンセントと、「人に喜んでもらう為に地道に働く」マックスの人生観との対立は、ラストで見事な決着を見る。
貧乏人の私から見れば、映画の不思議な部分というか、共感できる部分は“ソコ”
上から下を見てる金持ちなんかを絶対に良く描かないのが映画の世界なんですよね。
夢を見て、下から上を見て頑張ってる人を映画は応援し続けているんですよね。
人して大事な何かが欠けていると言われたヴィンセントに、作り手はもう一度最後にあのセリフを言わせた。
「誰も気づかない・・・」と・・・。
 
 

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