ナニワのスクリーンで映画を観るということ。

大阪の映画好きゾンビまんです。 映画館のスクリーンで映画を観るということ。

rIMG_2929rIMG_2921
rIMG_2926
rIMG_2932

2024年3月10日、日曜日、シネ・リーブル梅田の様子です。
朝から良いお天気で。
前日は朝に夜にと映画をハシゴしていましたので、のんびり自転車で1本だけ観て帰るというのは楽でしたわ。
映画『アバウト・ライフ』、お客さん20人ほどかな?

rIMG_2934

こちらは入場特典のポストカードです。

『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』
ダイアン・キートン、リチャード・ギア、スーザン・サランドン、ウィリアム・H・メイシーら豪華キャストが集結し、ニューヨークを舞台に不器用な大人たちの幸せ探しの行方をつづったロマンティックコメディ。

ミシェルは恋人アレンとの結婚を望んでいたが、アレンは煮え切らない態度を続けていた。2人は親たちの経験から結婚生活について学ぶべく、両家顔合わせの食事の席を設けることに。ところが、実はミシェルの父ハワードはアレンの母モニカと、そしてアレンの父サムはミシェルの母グレースと不倫関係にあった。厳しい状況に追い込まれた親たちは、子どもたちに不倫の事実を隠しながらパートナーの愛人と対決を図ろうとするが……。

「パロアルト・ストーリー」のエマ・ロバーツがミシェル、「X-ミッション」のルーク・ブレイシーがアレン、ギアとキートンがミシェルの両親、メイシーとサランドンがアレンの両親をそれぞれ演じた。

2023年製作/95分/G/アメリカ
原題:Maybe I Do

raiaba1


おもいっきり熟年層をターゲットにしたと思われる、この映画のツカミがむちゃくちゃおもろいんです。
古い映画を見て劇場内で涙を流しながら狼狽しているサム(ウィリアム・H・メイシー)の姿に心が共鳴してしまったグレース(ダイアン・キートン)の二人は初対面で意気投合。意気投合しすぎてモーテルの部屋に入る二人は(モーテルの主人に「やめとけ」と言われている熟年カップルの姿がリアル)服を脱ぐまでにも至らず、近所を夜通し散歩し、お互いの心を開放出来たと喜んでいた。
一方、とあるベッドの上で盛んにハワード(リチャード・ギア)にセックスをねだるモニカ(スーザン・サランドン)ですが、ハワードはまったくヤル気がなく、その夜は別れる。
(おっぱいがタレタレで前で結べるんやないか?みたいな超熟女モニカの誘惑を本気で嫌がってるようなリチャード・ギアの芝居もまたリアル)


raiaba2

親友の結婚式に出席しているミシェル(エマ・ロバーツ)は、クライマックスで花嫁の投げたブーケをウケ狙いで横取りした、恋人のアレン(ルーク・ブレイシー)の態度にご立腹。
ところが……
偶然とは恐ろしいもので、それぞれの実家へ帰る若い二人……
ミシェルを出迎えた両親がハワードとグレースで、アレンにアドバイスを送りながら喧嘩している両親が、なんとサムとモニカだった(爆汗)…
若い二人は結婚を意識しながらも、将来に大きな不安を抱えていて、どうしても結婚に踏み切れない。
そんな二人の意思を確かめようと、両家はハワード家で鉢合わせになって、お互いにうろたえるという、大人のラブコメ。

この映画的な奇跡の鉢合わせを描いた作品のテーマとは、「結婚って何?」ということ。
結婚へ不安を募らせ、踏み切れないでいる若いアレンとミシェルに対し、それぞれの両親がダブル不倫になっているという熟年組たちの、「乗り越えてはきた」結婚観の違いがおもろい。
長く続いているご夫婦の方ならみなさん同じだと思うのですが、結婚生活の長続きの秘訣って「忍耐」あるのみ(爆汗)…
子育てが加わると、特に夫婦は親になる過程でいろんなモノを犠牲にしたりなんかする。
私はそんなことは覚悟の上で結婚していますから、家庭が円満なら不満はないのですが、還暦近い年齢を迎えると、異性として意識されない自分に猛烈なショックをおぼえるものですよ。この映画の熟年夫婦たちもソコに隙間風が吹いて少しうろたえている。
この映画の熟年4人はきっちり話し合いで片を付けていたところが偉い!


raiaba3

私的にこの映画で良かったところは、若い二人を演じた役者が良かった。
ミシェルを演じたエマ・ロバーツは先日観た『マダム・ウェブ』でも頑張っていましたが、SFアクション『ナーヴ』から応援してきた女優さんなので、最近の活躍は嬉しい。
『ハクソーリッジ』など、アクション映画で注目されてきたルーク・ブレイシーがアレンを演じていたのも、イメチェンですごく良かった。
あと、スーザン・サランドンも頑張ってましたが、どこから見てもお婆さんのようなダイアン・キートンに60歳は無理があった(汗)…
私は結婚って、「誰と人生を共に歩むか」が基本やと思っているので、中身に失望している暇がなかったですね(笑)……



[2024年3月10日、『アバウト・ライフ幸せの選択肢』、シネ・リーブル梅田④にて鑑賞]
映画レビューランキング
映画レビューランキング

rIMG_2901rIMG_2883
rIMG_2898
rIMG_2903
rIMG_2904

2024年3月9日、土曜日、MOVIXあまがさきの様子です。
この日は変則の映画鑑賞スケジュールで、夕方からは尼崎で映画のハシゴでした。
実は今回紹介する『ソウルメイト』という映画、同じ時期に女性二人を描いた韓国映画の公開が重なった為、私はまとめて鑑賞スルーしてたんです。
ところが前日にリアル映画友のY君からメールがあり、この『ソウルメイト』という作品を薦めてくれた。
急遽、まだ上映している劇場を探したら、私が気になりつつもスルーしようとしていた『ハンテッド狩られる夜』と共に続けて観れる回があったので、MOVIXあまがさきへ。久々の尼崎レイトでした。
さすが尼崎やと思ったのは、終わったん23時すぎやったのに、小学生くらいの小さな子供がその時間にまだ元気に走り回っていたこと(爆汗)…


『ソウルメイト』
 香港のデレク・ツァン監督が手がけた「ソウルメイト 七月と安生」を、韓国・済州島に舞台を移して新たに映画化。幼い頃からの無二の親友だった2人の少女のすれ違いや絆を、切なくも温かく描いた友情の物語。


絵を勉強しながら世界中を旅したいという夢を抱く自由人のミソ。そんな彼女に憧れを抱きながらも堅実に生きることを願うハウン。性格も価値観も真逆な2人の幼なじみは、楽しい時もさみしい時もずっと一緒だった。そんな日々がずっと続くと思われたが、ある出会いをきっかけに2人の関係は急激に変化していく。互いのことを思い合いながらもすれ違い、やがて疎遠になって16年が過ぎたある日、ハウンはミソにある秘密を残し、こつ然と姿を消してしまう。

ミソ役は大ヒットドラマ「梨泰院クラス」や映画「The Witch 魔女」で知られるキム・ダミ、ハウン役はドラマ「ボーイフレンド」のチョン・ソニ。2人の関係に深く関わることになる青年ジヌを「力の強い女 カン・ナムスン」などのドラマで活躍するピョン・ウソクが演じた。

2023年製作/124分/PG12/韓国
原題:Soulmate


らいそる1

絵を描くことが大好きで、小学校の授業中にも教科書の隅っこに先生の似顔絵を落書きしているハウン。
そんなハウンの隣の席に、家庭的に訳ありそうな少女ミソが転校してくる。
明るく活発で度胸のあるミソと、少し大人しいマイペースなハウンは真逆のタイプなのに意気投合、母親と折り合いの悪いミソは、ハウンの家に入り浸り、家族ぐるみで大の仲良しになる。
二人は親友のまま高校生になります。

この映画は中国と香港の合作映画の韓国リメイク作品なのですが、自然豊かな済州島を舞台に、どこの誰にしもある親友同士を描いた青春物語が描かれていき、時間軸も激しく動きます。
自由を求めるミソが先に済州島からソウルへ出ていき、二人は離ればなれになりますが、その前にちょっとした誤解というかボタンの掛け違いにより、二人の仲に亀裂が入っていた。
それは二人がひとりの男を好きになったことで、その男はハウンの初めての彼氏だった。

rえそうる6
この映画は丁寧な語り口な分、長いし(124分)、友情の深さによってその後の人生においてつかず離れずを繰り返す二人の描写がリアルすぎて、私は見ていて心が痛くなったほど。
思わせぶりに引用されていたジャニス・ジョプリンに象徴される二人の仲には決定的な終わりの形を迎えますので。
だからこそ、「ソウルメイト」について深く考えさせられる。

(私が一番印象的だったのは、久々に大人になって再会した二人が旅行へいく。宿泊施設を探したミソに対し、食事を受け持つハウンは豪華なものばかり「奢るから」と食べようとします。元バーテンダーの腕を活かして、そこにいるサラリーマンたちからお金を稼ごうとするミソと衝突するハウン。わかる。金銭感覚が違ってくると、当然付き合いにも溝が生まれやすい)

いくら親友だと言っても、いつまでも仲良くくっついているわけにもいかず、別々の道を生きる事もある。
ヘタすりゃ2度と会わないかもしれない。
でも、心の中に宝物のような思い出と共に生き続けている相手はソウルメイトなんだと。

コレ、女性が見たらギャン泣きする人が多いかも。
あと、二人の人生に寄り添うようなニャンコがいい仕事をしていました。
韓国映画らしい良作でした。オススメしてくれたY君に感謝です。

[2024年3月9日、『ソウルメイト』、MOVIXあまがさき・スクリーン①にて鑑賞]

らいそる3
映画レビューランキング
映画レビューランキング

rIMG_2871rIMG_2863
rIMG_2868
rIMG_2878
rIMG_2873

2024年、3月10日、土曜日、MOVIXあまがさきの様子です。
この日は変則の映画のハシゴで、朝はなんばで映画『DOGMANドッグマン』を見て、帰宅して当ブログを更新。
仮眠して、夕方から尼崎で映画のハシゴでしたので、一日計3本の映画鑑賞になりました。
この記事では私がこの日の夕方に観た『ハンテッド狩られる夜』を紹介します。

rえIMG_2880

こちらは入場特典の別柄チラシです。

『ハンテッド 狩られる夜』
「ハイテンション」「ヒルズ・ハブ・アイズ」の鬼才アレクサンドル・アジャ製作のもと、「マニアック」のフランク・カルフンが監督を務めたサバイバルスリラー。2015年のスペイン映画「シャドウ・スナイパー」を原案に、孤立無縁のガソリンスタンドで残虐なスナイパーに命を狙われ続ける女性の運命をスリリングに描き出す。

製薬会社フィンザーでSNSマーケティングを担当するアリスは、不倫相手である同僚との密会後、深夜に夫のもとへ家路を急いでいた。その途中、人里離れたガソリンスタンドに立ち寄るが、従業員の姿は見あたらない。仕方なく店を出ようとした瞬間、突然どこからか銃弾が飛んできてアリスは腕を負傷し、彼女を心配して店に入ってきた不倫相手が射殺されてしまう。スマートフォンも撃ち壊され助けを呼ぶ手段はなく、スナイパーの目的すらわからないまま、悪夢のような一夜が幕を開ける。

「ザ・ディープ・ハウス」のカミーユ・ロウが主演を務めた。

2023年製作/95分/PG12/アメリカ・フランス合作
原題:Night of the Hunted




(この記事ではネタバレ要素に触れます。観覧は自己責任で)
らいはん1
冒頭、真夜中に歯磨きしているアリス(カミーユ・ロウ)は、夫からのラブラブメッセージをスマホで受け、「もう仕事の会合は終わったから今から帰るね」と夫に返事しておきながら、その横を同僚の黒人男性が通り過ぎる。
アリスはモーテルでその同僚と不倫セックスを楽しんだ後だった。
アリスは夫を心から愛してると言うが、「不安から」とかなんとか言いながら、黒人のデカマラの誘惑に負けとんのよね。
二人は給油の為に人里離れたガソリンスタンドに立ち寄る。
立派なコンビニがあるスタンドなのですが、すぐそばに「神はいない」と立て看板があり、なぜか人の気配がない。
レジに置いてあるトランシーバーの呼びかけに応えたアリスは、いきなり店の外から狙撃され、腕を撃ち抜かれてしまう。

らいはん2

この映画はスペイン映画をもとにした作品らしいのですが、私が知る作品だと、男が謎の狙撃者から狙われた事により、電話ボックスから出られなくなるという、コリン・ファレル主演の『フォーンブース』のガソリンスタンド版やね。
この映画の場合おもろいのは、アリスが出られなくなるのがガソリンスタンドのコンビニ内なので、お店の中にある商品や道具を使ってアリスが様々な抵抗を見せるところ。しかし、そんなアリスの奮闘もむなしく、死者は増えるばかり。
あと、この映画の謎のスナイパーの男は、トランシーバーを使ってよく喋るんですわ。
結局は最後まで正体が分からないまま終わる謎のスナイパーは、社会に憎悪を持っていることがわかるが、何の因果関係もないアリスはただ大迷惑なだけやという(爆汗)…
出血描写はありますが、グロ描写も殆どなく、ワンシチュエーションでコンパクトにまとめたのは好感の持てるサスペンスでした。
やっぱ不倫はアカンよ(爆汗)…あと、銃社会の恐ろしさね。

[2024年3月9日、『ハンテッド狩られる夜』、MOVIXあまがさき・スクリーン④にて鑑賞]
らいはん3

映画レビューランキング
映画レビューランキング

rIMG_2850
rIMG_2841
rIMG_2848
rIMG_2852
rIMG_2858

2024年3月9日、土曜日、なんばパークスシネマの様子です。
やはり朝8時台ではなく9時半ということで、シネコンも私が観た『ドッグマン』も盛況でした。
コレ、不思議なこと場内若い女性が多く、私の隣で猛スピードでポップコーン食べてたのも若い女性でした。



『DOGMAN ドッグマン』
解説:「レオン」のリュック・ベッソンが実際の事件に着想を得て監督・脚本を手がけたバイオレンスアクション。

ある夜、1台のトラックが警察に止められる。運転席には負傷した女装男性がおり、荷台には十数匹の犬が乗せられていた。「ドッグマン」と呼ばれるその男は、自らの半生について語り始める。犬小屋に入れられ、暴力を浴びて育った少年時代。犬たちの存在に救われながら成長していく中で恋を経験し、世間になじもうとするも、人に裏切られて深く傷ついていく。犬たちの愛に何度も助けられてきた彼は、生きていくために犬たちとともに犯罪に手を染めるが、「死刑執行人」と呼ばれるギャングに目をつけられてしまう。

「アンチヴァイラル」「ゲット・アウト」のケイレブ・ランドリー・ジョーンズが主演を務め、圧倒的な存在感でドッグマンを演じきった。共演は「フレッシュ」のジョージョー・T・ギッブス、「ザ・ベイ」のクリストファー・デナム。2023年・第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。
2023年製作/114分/PG12/フランス
原題:Dogman
配給:クロックワークス
劇場公開日:2024年3月8日


redoma1

リュック・ベッソン監督の新作と言えば、コロナ過の真っ只中に公開された前作の『ANNA/アナ』がむちゃくちゃ面白かったんで、嫌でも期待値が上がるのですが、今回の『DOGMANドッグマン』では、あの『ニトラム』で強烈な印象を残したケイレブ・ランドリー・ジョーンズが主役だと知り、迷わずチョイス。

冒頭、一台の不審なトラックが警官の職務質問を受けている。
ふてぶてしくタバコの火をねだるドライバーは傷だらけの女装姿の男で、トラックの荷台には満杯の犬の姿が…
”ドッグマン”と呼ばれる男、ダグラス(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)は、夜中に呼び出されてきた女性の黒人精神科医に、犬に囲まれてきた壮絶な自らの人生を語り始める…

ダグラスは闘犬の為に犬を飼育する粗暴な父親と兄に虐待されながら幼少期を過ごしてきたのですが、犬に愛情を注ぐ事で父親の逆鱗に触れたダグラス少年は、犬たちの檻の中に放置される。母親が蒸発してからは、犬たちと絆を深めながら成長するダグラス。
そんなダグラスはある日にした父と兄への反撃の際、頚椎を痛めてしまい、自力で歩けなくなる。
賢い犬たちのおかげでなんとか自立したダグラスですが、当然のように世間は車椅子姿のダグラスには厳しい。
そんなダグラスにも優しい人はいて、そんな人たちの影響で、エディット・ピアフやシェイクスピアを知ったダグラスは、それらを武器にして、なんとかどっこい生きていくという姿がまず素晴らしい!
生きる術としてドラァグ・クイーンになったダグラスですが、恩人を救う為に街のギャングを懲らしめた事で、そのギャングたちに狙われるというお話…

radoma1


コレ、ただでさえクセの強いケイレブ・ランドリー・ジョーンズが演じるからイロモノ的な映画に見られるが、昭和の「女ののど自慢」的に見ればむちゃくちゃ面白い悲惨なお話で(爆汗)…
巷に溢れるパーソナリティ問題を一人で背負ったかのようなダグラスのキャラが強烈!
で、強そうなワンコばかりではなく、小さい犬までもがダグラスと肩寄せ合って懸命に生きてる姿がいい。
ダグラスは女性精神科医に、「どうして私に心を開いて話してくれたの?」と問われ、「同じ傷を持つから」だと。
コレ、リュック・ベッソン監督の久々の快作ですわ。
最後に自分の足で立ち上がり、十字架の影に倒れるダグラスの姿はよう分からんが(爆汗)……
犬好きの人には超オススメ。

[2024年、3月9日、『DOGMAN ドッグマン』、なんばパークスシネマ・スクリーン⑧にて鑑賞]

劇中で印象的だった1980年代の超名曲を……

Eurythmics, Annie Lennox, Dave Stewart - Sweet Dreams

https://www.youtube.com/watch?v=qeMFqkcPYcg


rdoma3

映画レビューランキング
映画レビューランキング

大阪で一番有名かつ大きなミニシアター系シネコン、シネ・リーブル梅田が只今改装工事中です。

reIMG_2792
reIMG_2796

(この記事の画像はすべて2024年3月3日撮影です)
先日、シネ・リーブル梅田に行ったら4階ロビーがリニューアルされていて驚きました。
これから3階のロビーもリニューアルしていくようです。

reIMG_2797
4reIMG_2799
reIMG_2805
reIMG_2806

よく言えばシックに、悪く言えば暗くなりました。
この日は朝日が差し込んで奥が明るかったのですが、夜に行くとどんな感じなのか楽しみですね。
全館リニューアル完了後の4月19日より、館名も「シネ・リーブル梅田」から、以前梅田の茶屋町にあったミニシアター、「テアトル梅田」に変更、引き継ぐんだそうです。
ちなみに、私はハイソな勘違いバカ層が集まっていた旧・テアトル梅田は大嫌いだった(爆汗)…
まあ、自転車で行ける近所なので、これからもお世話になるのですが…

映画レビューランキング
映画レビューランキング

rIMG_2829rIMG_2821
rIMG_2825
rIMG_2827
rIMG_2832

2024年3月4日、月曜日、TOHOシネマズ梅田・別館の様子です。
この『52ヘルツのクジラたち』という映画、本当は2週間後の字幕スーパー付き上映を待って見る予定にしていたのですが、その週は他に見たい映画が重なっていましたので、急遽、平日の仕事帰りに。
ちょうど良い17時台の回がありましたので。
結果は大失敗でした。わざわざセリフを聞き取るために、初めてこのТ梅田⑩番の前方で映画を観たのですが、65%ほどのセリフしか聞き取れんかった(怒)…

『52ヘルツのクジラたち』
解説:2021年本屋大賞を受賞した町田そのこの同名ベストセラー小説を、杉咲花主演で映画化したヒューマンドラマ。

自分の人生を家族に搾取されて生きてきた女性・三島貴瑚。ある痛みを抱えて東京から海辺の街の一軒家へ引っ越してきた彼女は、そこで母親から「ムシ」と呼ばれて虐待される、声を発することのできない少年と出会う。貴瑚は少年との交流を通し、かつて自分の声なきSOSに気づいて救い出してくれたアンさんとの日々を思い起こしていく。
杉咲が演じる貴瑚を救おうとするアンさんこと岡田安吾を志尊淳、貴瑚の初めての恋人となる上司・新名主税を宮沢氷魚、貴瑚の親友・牧岡美晴を小野花梨、「ムシ」と呼ばれる少年を映画初出演の桑名桃李が演じる。「八日目の蝉」「銀河鉄道の父」の成島出監督がメガホンをとり、「四月は君の嘘」「ロストケア」の龍居由佳里が脚本を担当。タイトルの「52ヘルツのクジラ」とは、他のクジラが聞き取れないほど高い周波数で鳴く、世界で1頭だけの孤独なクジラのこと。

2024年製作/135分/G/日本
配給:ギャガ
劇場公開日:202431

rai2-1

この映画は私の大好きな成島出監督が杉咲花を主役にベストセラー小説を映画化するという、企画の段階から楽しみにしていました。
海辺の町に引っ越してきた貴瑚(杉咲花)、いきなり都会からやってきた彼女に対する変な噂が広がっていて、呆れる貴瑚。
土砂降りの雨の日、お腹の痛みに耐えてうずくまっている貴瑚は、壊れたビニール傘を差しだしてくれた、髪が伸び放題の少年(桑名桃李)と出会う。母親から「ムシ」と呼ばれ酷い虐待の痕が見られる少年を貴瑚は連れ帰るが、その日は少年に逃げられる。
別の日に助けを求めるように、また長髪の少年がやって来た。
言葉を発せられなくなっている少年に、「52ヘルツのクジラの鳴き声」を聞かせる貴瑚は、その鳴き声の事を教えてくれた安吾(志尊淳)との思い出が詰まった、3年前に思いをはせる。

rai52-0
rai52-2

毒親とも言える母親(真飛聖)の虐待(暴力)に耐えながら、寝たきり状態の義父の介護に付きっ切りの貴瑚は、疲れ切ってトラックに轢かれかけたところを、高校時代の友人・美晴(小野花梨)と、その同僚の安吾に救われた。
以後、まるで生気の無い貴瑚を立ち直らせるべく、なにかと世話を焼いてくれる安吾と美晴。
貴瑚は安吾といると安らぎを感じるのですが、「君の幸せを心から願うよ」と言う安吾とは友達の域を出ないでいる。
ある日、物流センターに勤める貴瑚はトラブルの巻き添えで怪我をするのですが、謝罪に来た会社の御曹司・主税(宮沢氷魚)に、画面上では5分ほどで見初められてしまう(爆汗)…
貴瑚にしてみれば不幸のどん底から起死回生のシンデレラストーリー驀進なのですが、唯一、主税との仲を反対するのが安吾で、その思いは主税にも伝わり、貴瑚を巡る奇妙な足の引っ張り合いになるんですね。

私はいかにもベストセラー小説でございというこの物語は好き嫌いで言えば大嫌い。入り乱れすぎやから。
とてもここでは書ききれないほどのエピソードが詰め込まれています。
ただ、メッセンジャーとしてこの映画を捉えたときに、さすがは成島出監督という語り口が素晴らしかった。
伏線の撒き方が丁寧すぎて先が読めまくるお話なんですが(爆汗)、それらをすべて回収して、どうしようもないほど暗くヘヴィな内容を、明るく終わらせたのはお見事でした。
(この映画に出ている男優陣、初めて見る人ばかりやったんですが、どうも役柄がみな女々しいのですよ。それがあるショッキングな事件に繋がるのには驚きました)

タイトルの意味がいい。高音すぎる鳴き声が仲間には届かない、孤独なクジラに由来。
人と人って、根っこの部分で共鳴するものが同じ人という相手は尊い存在やと思うんです。本能的に譲れない部分でもある。
毒親によって虐げられ、疲れ果てた貴瑚は、安吾や美晴のおかげで人間として生まれ変わったように立ち直る。
人生はいつからでもやり直せると描いたこの映画は、「でも、ひとりではソレは難しいよ」と伝えているところが凄く心に響きましたわ。
貴瑚と安吾、貴瑚と名もない少年の心と心がクジラの鳴き声に共鳴する様が…
やはり大きな悲しみを乗り越えた人は、同じような人には優しいという映画でしたわ。

[2024年3月4日、『52ヘルツのクジラたち』、TOHOシネマズ梅田・別館スクリーン⑩にて鑑賞]

rai52-03
映画レビューランキング
映画レビューランキング

らいふぃ0
rIMG_2807
rIMG_2794
rIMG_2809
rIMG_2811

2024年3月3日、日曜日、シネ・リーブル梅田の様子です。
現在リニューアル中のシネ・リーブル梅田(後日、生まれ変わったロビーを記事にして紹介します)、朝から賑わっていました。
私が観た『FEAST』はお客さん20~30人かな?

rIMG_2816

入場特典のステッカーです。

FEAST 狂宴』
解説:「ローサは密告された」「キナタイ マニラ・アンダーグラウンド」などフィリピン社会の暗部をえぐる社会派作品で高く評価されてきたブリランテ・メンドーサ監督が、交通死亡事故の加害者家族が被害者遺族を使用人として雇ったことから始まった奇妙な共同生活を描いたドラマ。

交通事故を起こした息子の罪を被って服役していた家族の長が出所することになり、帰還を祝う宴の準備が進められていた。父親が収監されている間、妻と息子は協力しあって家族と家計を守り、事故で亡くなった男の妻子を使用人として雇い入れ面倒を見ていた。しかし宴の日が近づくにつれて後ろめたさと悲しみが再浮上し、平穏が掻き乱されていく。
主演は、フィリピンの国民的ドラマ「プロビンシャノ」で人気を集めたココ・マルティン。

2022年製作/104分/G/香港
原題:Apag
配給:百道浜ピクチャーズ
劇場公開日:202431

らいふぃ1

この映画は制作国が香港とありますが、おもいっきりフィリピンの映画です。

見ていて衛生的に醜悪な朝の市場が映し出され、ある父子の買い物の様子からこの映画は始まる。
みんなから「社長」と呼ばれるアルフレッド(ジャクリン・ホセリト・ラビッド)は、まるで王国の宮殿のような家に住む大富豪で、家で客人に料理を振る舞う事を商売にしている。その日も息子ラファエル(ココ・マーティン)の運転で、朝の買い物の帰りだった。
スマホに気を取られたラファエルは、急旋回した前を走るサイドカー付きバイクと衝突。バイクに同乗していた少女は軽傷だったが、運転していた父親は病院で生死の間を彷徨うような事態に。男の妻ニタ(グラディス・レイエス)は貧しい家庭の子だくさんなので、元に戻る見込みのない夫の生命維持装置を外すことに同意した。
慌てて現場から逃げてしまったアルフレッドとラファエルは、若く将来のあるラファエルの罪をアルフレッドが被る事で話をまとめてしまい、家族3人の秘密として実際に行動に移してしまう。
裁判を終えたアルフレッドは息子の罪を被って服役する。
(息子ラファエルは、最初からひき逃げするつもりはまったくなかったところが重要なのです)

らいふぃ2

最初はアルフレッドの妻が持ち掛けた示談交渉を拒否したニタでしたが、陰ながらニタたち家族を見守るラファエルの心に絆され、ラファエルの提案でアルフレッドの豪邸の使用人として働く事になり、ラファエルたちも懸命にニタとその家族の面倒を見る。
コレ、日本では成立しにくい物語ですが、それだけフィリピンの貧富の格差が激しいのでしょう。
この映画は聖書かなにかの一節が引用された幾つかのチャプターに分かれているのですが、刑務所内でアルフレッドは聖書を用いた指導者のようになって囚人たちに説教するようになっているし(笑)、劇中にイエス像や教会が何度も登場する。

この映画、予告編等で勝手に復讐劇だなと思い込んでいた私はおもいっきり予想を外された。
「罪を憎んで人を憎まず」というワードは日本だけなのかどうか、私は知る由もありませんが(汗)、この映画は罪に対する償いと赦しを描いた映画やったんですね。
一瞬の事故で奪われた命があるわけですが、かと言って誰が悪いわけでもない。父親アルフレッドは息子を思うばかりに自分が罪を被るわけですが、そのことで苦しみ続けるラファエルの好人物ぶりが、見ているこちらにド~ンといろんな事を突き付けてくる。
最後の方で良心の呵責に耐えかね、ニタに真実を告げるラファエルの姿に私は不意を突かれて涙が出たわ。
らいふぃ3

この映画は『FEAST(ごちそう)』というタイトル通りに、日本では見る事の出来ない様々なフィリピンの豪華料理がたくさん出てくる。
アルフレッドが出所してきて、家族の宴の為に一生懸命、料理を作るニタの幸福そうな姿を見ていると、文化や宗教を超えて、人間として感じることが凄くあった。これは人間の心の機微をを描き出した秀作!
情緒あふれる撮影も見事な作品でした。

[2024年3月3日、『FEAST 狂宴』、シネ・リーブル梅田3にて鑑賞]
映画レビューランキング
映画レビューランキング

rIMG_2781rIMG_2776
rIMG_2779
rIMG_2787

2024年3月2日、土曜日、TOHOシネマズ梅田・別館の様子です。
今朝はむちゃくちゃ寒かったですね。私がシアター内で上着を脱がなかったほど。
映画『ARGYLLE アーガイル』、お客さん年齢層高めでボチボチの入りでした。


ARGYLLE アーガイル』
解説:「キングスマン」シリーズのマシュー・ボーン監督が描く痛快スパイアクション。謎のスパイ組織の正体に迫る凄腕エージェント・アーガイルの活躍を描いたベストセラー小説「アーガイル」の作者エリー・コンウェイは、愛猫アルフィーと一緒にのんびり過ごす時間を愛する平和主義者。新作の準備を進めている彼女は、アルフィーを連れて列車で移動中に謎の男たちに命を狙われ、エイダンと名乗るスパイに助けられる。やがて、エリーの小説が偶然にも現実のスパイ組織の行動を言い当てていたことが判明。エリーの空想のはずだった世界と、命を狙われる現実との境界線が曖昧になっていくなか、敵の一歩先を行くべく世界中を駆け巡るエリーだったが……

作家エリーをブライス・ダラス・ハワード、彼女を救うエイダンをサム・ロックウェル、エリーが描く小説の主人公エージェント・アーガイルをヘンリー・カビルが演じた。そのほか共演にジョン・シナ、サミュエル・L・ジャクソン、シンガーソングライターのデュア・リパら。「PAN ネバーランド、夢のはじまり」のジェイソン・フックスが脚本を手がけた。

2024年製作/139分/G/イギリス・アメリカ合作
原題:Argylle
配給:東宝東和
劇場公開日:202431

らいあー1

冒頭、むちゃくちゃМ字な額のイケメン・スパイが、美女とダンスを踊り、その流れは壮絶なカーチェイスになだれ込む。
それはエージェント・アーガイル(ヘンリー・カビル)の活躍を描いた、エリー(ブライス・ダラス・ハワード)の書くベストセラー小説の中のお話。
シリーズ第4作の出版に際したファンミーティングの中で、「すぐに第5弾があるかもよ」と発言するエリーですが、実はアイデアに煮詰まっていた。
愛猫アルフィーと共に列車に乗っていたエリーは、髭もじゃでヒッピーのようないでたちのエイダン(サム・ロックウェル)に絡まれたと思った途端、突如として謎の男たちの襲撃に遭う。
その場を救ってくれたのは、なんとエイダンだった。
以後、髭をサッパリと剃り落としたエイダンと共に、エリーは自分の小説の中(つまり妄想)と現実の区別がつかないような、嘘にまみれたスパイアクションの世界に埋没してしまう。

らいあー2


私の乱暴な定義で言えば(汗)、主人公が何の目的で何を追っているのかがよく分からないのがスパイ映画で(汗)、小説の中と現実がごちゃごちゃになるこの作品は余計にわかりにくく、私はストーリー展開を追うことを途中で放棄した(爆汗)…
で、劇中にそんな若いピチピチした人も出てこないし、作り手がどういった層をターゲットに制作した映画なのか自体が大きな疑問に感じる。
しかしこの映画の凄いところは、小説の内容よりも、徐々に明らかになるエリーの正体の方がぶっ飛んでるから、現実のアクションが小説を軽く超えていくところ。

rえあー6

ある意味ゆる~いスパイ映画である、この作品の一番のギャグ?とツッコミたくなるのが、松下由樹や華原朋美のようにどすこい体系に変貌した、ブライス・ダラス・ハワードがおもいっきり太ったままアクションしているところ。
(ふくよかになるとしわが伸びるから、若く見える)
私はブライス・ダラス・ハワードが以前からお気に入りなので、太った彼女が一番の見どころで、また堂々の主役であった彼女を見ているだけで飽きなかったです(超爆)……
すごいブリケツになったブライス・ダラス・ハワードが履いてるジーンズの悲鳴が聞こえてきそうやったで(爆汗)…

劇中、効果的に使用されていたのが、昨年発表されたザ・ビートルズの新曲『Now And Then』というところも、イギリスの監督マシュー・ボーンらしい。
もう一度書きますが、上記の宣材では分かりづらいが、おもいっきりブライス・ダラス・ハワードが主人公のスパイ映画でした。

[2024年3月2日、『ARGYLLE アーガイル』、TOHOシネマズ梅田・別館スクリーン⑨にて鑑賞]
らいあー3

映画ランキング
映画ランキング

これからの人生で縁があるのかないのか分からない見逃し映画チラシを紹介させていただきます。基本的に私が見逃した映画のチラシ紹介なので、作品の内容案内にはなっておりません。

rkabase1


『カンバセーション 盗聴』
解説:プロの盗聴屋が若い男女を尾行し、会話を盗聴したことから捲き込まれる恐怖劇。ピーター・ボグダノビッチ、ウィリアム・フリードキン、フランシス・フォード・コッポラの3人が設立したプロダクション、ディレクターズ・カンパニー作品として、コッポラが寄与する第1作。製作はフレッド・ルース、共同製作はモナ・スカジャー、監督・脚本はフランシス・フォード・コッポラ、撮影はビル・バトラー、音楽はデイヴィッド・シャイア、編集はリチャード・チュウが各々担当。出演はジーン・ハックマン、ジョン・カザール、アレン・ガーフィールド、フレデリック・フォレスト、シンディ・ウィリアムズ、マイケル・ヒギンズ、エリザベス・マックレー、テリー・ガー、ハリソン・フォード、ロバート・デュヴァルなど。

1973年製作/アメリカ
原題:The Conversation
配給:パラマウント映画=CIC
劇場公開日:1974年11月26日


先日、午前十時の映画祭13にて鑑賞した映画『スケアクロウ』で少し触れたハリウッドスターのジーン・ハックマン。
そのジーン・ハックマン主演で、あのフランシス・フォード・コッポラ監督が撮ったという映画『カンバセーション盗聴』、なぜかテレビで放映されてた記憶もなく、私はいまだに見ておりません。
スタッフもキャストも最高なので、いつかは、出来れば劇場のスクリーンで観たいものです。

rkabase2
日本では1974年、大阪では1975年に、あのジョージ・ルーカスの名作『アメリカン・グラフィティ』と2本立てで公開された。

盗聴(爆汗)…
今では簡単に出来てしまいますが、70年代中期だと、かなりセンセーショナルな話題ではなかったかと。
私、近所のおっさんと喧嘩になったとき、えらいこちらの事情に詳しいから、「お前、盗聴してるんちゃうか?」って言ったら、「おたくら夫婦が窓開けて喧嘩してたら、いつも丸聞こえや」と返されたことがありますわ(爆汗)…
また1970年代のお話ですが、野村克也さんが率いていたプロ野球の南海ホークス。
相手の作戦を知る為に、本拠地の相手ベンチに盗聴器を仕掛けていたそうです。
「あれ?おかしいな」と薄々気づき始めた相手チームが、ベンチ内でおもいっきりノムさんの悪口ばかり言ってたら、ノムさん苦笑いしていたそうですよ。 映画評論・レビューランキング
映画評論・レビューランキング

rIMG_2676rIMG_2669
rIMG_2674
rIMG_2678
rIMG_2682
2024年2月23日、金曜日(祝)、MOVIXあまがさきの様子です。
3連休のアタマとあって、あさイチからシネコンは大盛況でした。私もこちらの同じ⑪番スクリーンにて映画のハシゴでした。
この記事では私がこの日最初に観た『マダム・ウェブ』を紹介します。
この11番スクリーンは大きなシアターでシネスコワイドなスクリーンも大きくて見やすい。私は2本目に観た『マッチング』が邦画でしたので、音を聞き取る為にH列で。両作共にシネスコワイド作品でしたので、大迫力でした。


『マダム・ウェブ』
解説:マーベル・コミックスのキャラクター、マダム・ウェブを主役に描くミステリーサスペンス。原作コミックでは未来予知の能力でスパイダーマンを救う役割を担い、知性を武器にする点でもほかのヒーローとは一線を画するキャラクターとして知られるマダム・ウェブの若かりし頃の物語を描く。

ニューヨークで救命士として働くキャシー・ウェブは、生死の境をさまよう大事故にあったことをきっかけに、未来を予知する能力を手にする。突如覚醒した能力に戸惑うキャシーだったが、ある時、偶然出会った3人の少女が、黒いマスクとスーツに身を包んだ謎の男に殺される悪夢のような未来を見たことから、図らずもその男から少女たちを守ることになる。

主人公キャシー・ウェブ/マダム・ウェブ役は「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」「サスペリア」のダコタ・ジョンソン。キャシーが未来を救おうとする3人の少女を、「リアリティ」のシドニー・スウィーニー、「ゴーストバスターズ アフターライフ」のセレステ・オコナー、「トランスフォーマー 最後の騎士王」のイザベラ・メルセドがそれぞれ演じる。監督はテレシリーズ「Marvel ジェシカ・ジョーンズ」などを手がけてきたS・J・クラークソン。

2024年製作/116分/G/アメリカ
原題:Madame Web
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
劇場公開日:2024年2月23日

rえまだ8

私は普段、もうハリウッドスターでも「いい加減うんざり」と食傷気味を訴えるアメコミ・ヒーロー映画は見ません。
しかし今回の『マダム・ウェブ』は、主役がダコタ・ジョンソンだからチョイス。
監督が女性だというのもポイントでした。

冒頭、どこかのジャングルで臨月の学者が貴重な蜘蛛を発見するのですが、同行したエゼキエル・シムズ(タハール・ラヒム)の裏切りに遭い蜘蛛を奪われたうえに銃で撃たれる。
原住民の手で無事に出産だけは終えた学者は命を落としてしまう。
やがて成長したその赤ん坊はニューヨークでキャシー・ウェブ(ダコタ・ジョンソン)として救命士となり活躍していた。
ある日の事故現場で車ごと川に沈んだキャシーは、少し先の重大な事故などを予知する能力に目覚めてしまう。
戸惑うキャシーはある日、電車内で出会った3人の少女たちが謎の男たちから命を狙われている様子を見てしまい、以後、最初は反発する3人の訳あり少女たちを守ることに奔走する…というお話。
(序盤の何気ないシーンに、3人の少女たちがそれぞれ別のシーンでキャシーと接点があるという描写が上手い)

らいまだ1

私、実はこの映画がかつてないほどにクソミソにけなされているのを気にせずに見たのですが、やはり私が予想した通り、ダコタ・ジョンソンにハズレなし!
ど派手なCGてんこ盛りなアクションの連続で見せる従来のアメコミ映画とは一線を画す、むちゃくちゃ面白いサスペンス・アクション映画だった。特殊能力に目覚めたキャシーが変身しないのも凄くいい。
実は貧乏人あがりのエゼキエル・シムズは、自らが蜘蛛の毒によって黒いスパイダーマンみたくなり、将来自分を倒しにやってくる三人の少女の命を狙っている。
その未来のヒーローになる3人の少女、メガネ女子ジュリア(シドニー・コーンウォール)におませなアーニャ(イザベラ・メルセド)、少し弾けてる黒人マティ(セレステ・オコナー)たちのキャラも良い!
やはり少女3人に囲まれると、ダコタ・ジョンソンも随分とお姉ちゃんに見えるから不思議(汗)…


やはり面白い映画って、まずストーリーテリングありきだと見せつけた良作ですわ、この映画は。
逆に、この見事なエンタメ作にうだうだと文句つけてるような人とは私は話したくない(キッパリ)……
私は目まぐるしいCGアクションを連続で見せられるとすんごく退屈なのに、近頃のアメコミ・ヒーロー映画ってやたらと長いでしょ?
普通に面白い映画って、やはり2時間以内にまとまっているという、よき見本のような作品でした。
なんでこのエンタメ映画が酷評されているのか、私にはまったく理解できません。
先日の3連休、私は5本の映画を劇場で鑑賞しましたが、この『マダム・ウェブ』が一番面白かった。


[2024年2月23日、『マダム・ウェブ』、MOVIXあまがさき・スクリーン⑪にて鑑賞]

らいまだ3
映画レビューランキング
映画レビューランキング

↑このページのトップヘ